消防設備士 甲種特類・甲種・乙種の違い、受験資格、合格率

就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら消防設備士と書いてある求人が多く、就職活動が有利になりそうな資格なので調べてみました。

このページには

  • 甲種特類・甲種・乙種の違い
  • 受験資格
  • 試験料
  • 免除条件
  • 合格率

などが簡単に書いてあります。

消防設備を取り扱うのに必要な資格

消防設備を取り扱うのに必要な資格が2つあります。

  • 甲種(こうしゅ)
  • 乙種(おつしゅ)

簡単な違いは行うことのできる業務受験資格です。
甲種は工事、整備、点検を行うことができます。
乙種は整備、点検を行うことができます。

甲種消防設備士の資格コードは4501
乙種消防設備士の資格コードは4502です。

大分類D 医療・営業・販売・サービス・保安関係
中分類45 保安
免許・資格コード 免許・資格内容
4501 甲種消防設備士
4502 乙種消防設備士

行うことのできる工事、整備、点検の対象設備の種類

甲種・乙種消防設備士イメージ画像

甲種は特類と第1類から第5類まで
乙種は第1類から第7類まであります。

免状の種類 工事、整備、点検の対象設備
甲種 特類 特殊消防用設備等
(従来の消防用設備等に代わり、総務大臣が当該消防用設備等と
同等以上の性能があると認定した設備等)
甲種
乙種
第1類 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、
パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備
第2類 泡消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第3類 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、
パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第4類 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、
共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備、
特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備
第5類 金属製避難はしご、救助袋、緩降機
乙種 第6類 消火器
第7類 漏電火災警報器

※第6類は消火器なので工事が不要
※第7類は漏電火災警報器の工事に電気工事士免許が必要
なので甲種には第6類と第7類がありません。

受験資格

  • 甲種
    甲種の受験には一定の資格が必要です。
  • 乙種
    乙種の受験に条件はなく、だれでも受験することができます。

消防設備士 甲種 特類の受験資格

消防設備士 甲種特類の受験資格です。

  1. 甲種第1類、第2類、第3類のいずれか一つ
  2. 甲種第4類
  3. 甲種第5類

の3種類以上の免状の交付を受けていることが必要です。

消防設備士 甲種 第1類から第5類の受験資格

消防設備士 甲種第1類、甲種第2類、甲種第3類甲種、第4類、第5類の受験資格です。

資格、実務経験による受験資格

  • 甲種消防設備士(試験一部免除)
  • 乙種消防設備士
  • 技術士(試験一部免除)
  • 電気工事士(試験一部免除)
  • 電気主任技術者(試験一部免除)
  • 工事の補助5年
  • 専門学校卒業程度検定試験合格者
  • 管工事施工管理技士
  • 工業高校の教員等
  • 無線従事者
  • 建築士
  • 配管技能士
  • ガス主任技術者
  • 給水装置工事主任技術者
  • 旧給水責任技術者
  • 消防行政3年
  • 実務経験3年
  • 旧消防設備士

学歴による受験資格

  • 大学、短期大学又は高等専門学校(5年制)の卒業者
  • 高等学校及び中等教育学校の卒業者(旧制の中等学校卒業者含む)
  • 旧制の大学及び専門学校等の卒業者
  • 外国の学校の卒業者
  • 大学、短期大学、高等専門学校(5年制)又は専修学校の15単位修得者
  • 各種学校の15単位修得者
  • 大学、短期大学又は高等専門学校(5年制)の専攻科の15単位修得者
  • 防衛大学校又は防衛医科大学校の15単位修得者
  • 水産大学校の15単位修得者
  • 海上保安大学校の15単位取得者
  • 気象大学校の15単位取得者
  • 博士、修士
  • 職業能力開発総合大学校
    職業能力開発大学校及び職業能力開発短期大学校
    又は職業訓練大学校又は職業訓練短期大学校
    若しくは中央職業訓練所の15単位修得者

資格取得に必要な試験

甲種・乙種消防設備士 消火栓セット

乙種第1類から第7類

乙種第1類、第2類、第3類、第4類、第5類、第6類、第7類の資格取得に必要な試験です。

  • マーク・カードを使う筆記試験
    全種/四肢択一式
  • 実技試験
    写真・イラスト・図面等による記述式
  • 試験時間
    1時間45分
  • 合格基準
    各試験科目ごとの成績が40%以上で全体出題数の60%以上、かつ、実技試験で60%以上
消防設備士乙種第1類から第7類
消防関係法令 10問
基礎的知識 5問
構造・機能・整備 15問
実技 5問

甲種第1類から第5類

甲種第1類、第2類、第3類、第4類、第5類の資格取得に必要な試験です。

  • マーク・カードを使う筆記試験
    全種/四肢択一式
  • 実技試験
    写真・イラスト・図面等による記述式
  • 試験時間
    3時間15分
  • 合格基準
    各試験科目ごとの成績が40%以上で全体出題数の60%以上、かつ、実技試験で60%以上
消防設備士甲種第1類から第5類
消防関係法令 15問
基礎的知識 10問
消防用設備等の構造
・機能・工事・整備
20問
実技 7問

甲種特類

甲種特類の資格取得に必要な試験です。

  • マーク・カードを使う筆記試験
    全種/四肢択一式
  • 実技試験
    写真・イラスト・図面等による記述式
  • 試験時間
    2時間45分
  • 合格基準
    各試験科目ごとの成績が40%以上で全体出題数の60%以上
消防設備士甲種特類
消防関係法令 15問
火災及び防火 15問
消防用設備等の構造
・機能・工事・整備
15問

試験科目の免除

消防設備士、電気工事士、電気主任技術者、技術士等の資格所持者は、甲種、乙種の試験科目が一部免除になります。
一部免除の場合、試験時間が短縮されます。

消防設備士

乙種所持者

消防設備士乙種所持者の免除条件です。

  1. は消防関係法令の共通部分が免除
  2. は消防関係法令の共通部分と基礎的知識が免除
消防設備士乙種資格所持者の乙種受験時免除早見表
受験資格の種類
乙種
第1類
乙種
第2類
乙種
第3類
乙種
第4類
乙種
第5類
乙種
第6類
乙種
第7類








乙種第1類
乙種第2類
乙種第3類
乙種第4類
乙種第5類
乙種第6類
乙種第7類

甲種所持者

消防設備士甲種所持者の免除条件です。

  1. は消防関係法令の共通部分が免除
  2. は消防関係法令の共通部分と基礎的知識が免除
消防設備士甲種資格所持者の乙種受験時免除早見表
受験資格の種類
乙種
第1類
乙種
第2類
乙種
第3類
乙種
第4類
乙種
第5類
乙種
第6類
乙種
第7類








甲種第1類
甲種第2類
甲種第3類
甲種第4類
甲種第5類
消防設備士甲種資格所持者の甲種受験時免除早見表
受験資格の種類
甲種
第1類
甲種
第2類
甲種
第3類
甲種
第4類
甲種
第5類








甲種第1類
甲種第2類
甲種第3類
甲種第4類
甲種第5類

電気工事士

筆記試験

基礎的知識及び構造・機能及び工事・整備のそれぞれの科目中における電気に関する部分が免除

実技試験

甲種・乙種第4類を受験する場合、鑑別等試験の問1が免除
乙種第7類を受験する場合、全問が免除

電気主任技術者

筆記試験

基礎的知識及び構造・機能及び工事・整備のそれぞれの科目中における電気に関する部分が免除

技術士

筆記試験

基礎的知識及び構造・機能及び工事・整備が免除
(各部門で免除される種類が違います。)

  • 機械部門
    第1類、第2類、第3類、第5類、第6類
  • 電気・電子部門
    第4類、第7類
  • 化学部門
    第2類、第3類
  • 衛生工学部門
    第1類

実務経験

日本消防検定協会又は指定検定機関の職員で、型式認証試験の実施業務に2年以上従事した者は
筆記試験の基礎的知識及び構造・機能及び工事・整備が免除

消防団員として5年以上勤務し、消防学校の教育訓練のうち専科教育の機関科を修了した者は
乙種第5類、乙種第6類を受験する場合、実技試験のすべて筆記試験の基礎的知識が免除。

試験手数料

  • 消防設備士(甲種)試験料
    5,700円
  • 消防設備士(乙種)試験料
    3,800円
消防設備士(甲種)に関する試験事務手数料及び積算根拠
区分 試験料 内訳 備考
甲種消防設備士 5,700円 人件費 3,983円 受付、試験実施、問題作成等
物件費 625円 印刷製本費
323円 会場借上費
737円 雑費(広告費及び通信費を含む)
合計 5,668円
消防設備士(乙種)に関する試験事務手数料及び積算根拠
区分 試験料 内訳 備考
乙種消防設備士 3,800円 人件費 2,456円 受付、試験実施、問題作成等
物件費 364円 印刷製本費
302円 会場借上費
695円 雑費(広告費及び通信費を含む)
合計 3,817円

※平成30年5月1日以前の内訳です。

消防設備士試験合格率

消防設備士 甲種・乙種の合格率

乙種合格率

消防設備士試験乙種の受験情報です。

消防設備士受験情報(令和元年度)
区分 受験者数 受験比率 合格者数 合格率
乙種第1類 1,437人 5.40% 359人 24.98%
乙種第2類 463人 1.74% 169人 36.50%
乙種第3類 451人 1.70% 136人 30.16%
乙種第4類 5,709人 21.46% 1,931人 33.82%
乙種第5類 665人 2.50% 245人 36.84%
乙種第6類 14,593人 54.87% 5,463人 37.44%
乙種第7類 3,280人 12.33% 1,866人 56.89%
合計 26,598人 100.00% 10,169人 38.23%

甲種合格率

消防設備士試験甲種の受験情報です。

消防設備士受験情報(令和元年度)
区分 受験者数 受験比率 合格者数 合格率
甲種特類 722人 2.83% 145人 20.08%
甲種第1類 6,707人 26.29% 1,733人 25.84%
甲種第2類 2,164人 8.48% 780人 36.04%
甲種第3類 2,198人 8.61% 841人 38.26%
甲種第4類 11,436人 44.82% 3,716人 32.49%
甲種第5類 2,288人 8.97% 766人 33.48%
合計 25,515人 100.00% 7,981人 31.28%

消防設備士受験講座

職業訓練法人JTEXさんの通信教育講座
ゼロからでも合格できる!理解も暗記もしやすい、受講者目線のテキスト!
消防設備士受験講座です。

通信教育講座の学習方法の良いところは、知識や技能の違いを気にせず自分のペースで学習ができるところです。

第1類

  • 共通編で基礎を学び、専門編で深い知識を身につけるので、無理なく学習ができます!
  • 例題の多いテキストで、効率よく学習をすすめていきます。
  • 試験に必要な法令をまとめた別冊テキストつき!

受講期間は4ヶ月で難易度は中級レベルです。

教材構成

消防設備士受験講座 第1類の教材構成は

  • テキスト(共通編)
  • テキスト(1類専門編)
  • 1類 筆記×実技の突破研究
  • レポート課題集
  • マークシート(T1~T2)
  • 解答用紙(T3~T4)
  • 学習のしおり

です。

カリキュラム

消防設備士受験講座 第1類のカリキュラムは

  • 第1章 機械に関する基礎的知識
    応力とひずみ
    工業材料の性質
    物理単位
    流体の性質
    反力とモーメント
    運動
    仕事と動力
    ポンプの種類と構造
    演習問題
  • 第2章 電気に関する基礎的知識
    電気に関する単位と法則
    電気抵抗および静電容量の合成
    電気材料の性質
    電気計器の種類
    倍率器と分流器
    交流回路
    電気機器類
    演習問題
  • 第3章 共通編の消防関係法令(共通法令)
    消防用法令の基礎
    消防設備士に関する規則
    点検業務に関して
    防火管理等
    消防の用に供する機械器具等の検定等
  • 第4章 第1類に係わる消防設備等の構造・機能・工事及び整備の方法
    加圧送水装置の機能
    水源
    配管
    屋内消火栓の種類
    スプリンクラー設備等に係る規格
    屋内消火栓等に係る規格
    電源・配線
  • 第5章 第1類の消防関係法令(類別法令)
    共通事項
    屋内消火栓設備
    スプリンクラー設備
    水噴霧消火設備
    屋外消火栓設備
  • 第6章 面接、製図(実技試験)
    スプリンクラー設備等の図記号問題

です。

ホームページに、講座詳細、学習の手順、Q&A、受講者の声、立ち読みなどがありますので、ぜひご覧ください。
消防設備士受験講座 第1類はこちらです。

第4類

  • 共通編で基礎を学び、専門編で深い知識を身につけるので、無理なく学習ができます!
  • 図解の多いテキストで、効率よく理解することができます。
  • 法令だけをまとめた別冊テキストつき!

受講期間は4ヶ月で難易度は中級レベルです。

教材構成

消防設備士受験講座 第4類の教材構成は

  • テキスト(共通編)
  • テキスト(4類専門編)
  • 4類 筆記×実技の突破研究
  • レポート課題集
  • マークシート(T1~T2)
  • 解答用紙(T3~T4)
  • 学習のしおり

です。

カリキュラム

消防設備士受験講座 第4類のカリキュラムは

  • 第1章 機械に関する基礎的知識
    応力とひずみ
    工業材料の性質
    物理単位
    流体の性質
    反力とモーメント
    運動
    仕事と動力
    ポンプの種類と構造
    演習問題
  • 第2章 電気に関する基礎的知識
    電気に関する単位と法則
    電気抵抗および静電容量の合成
    電気材料の性質
    電気計器の種類
    倍率器と分流器
    交流回路
    電気機器類
    演習問題
  • 第3章 共通編の消防関係法令(共通法令)
    消防用法令の基礎
    消防設備士に関する規則
    点検業務に関して
    防火管理等
    消防の用に供する機械器具等の検定等
  • 第4章 第4類に係る消防用設備等の構造・機能・工事及び整備の方法
    自動火災報知設備の構成
    自動火災報知設備の構造
    自動火災報知設備の機能試験
    自動火災報知設備の工事方法
    自動火災報知設備の点検整備
    ガス漏れ火災警報設備
    消防機関へ通報する火災報知設備
    演習問題
  • 第5章 第4類の消防関係法令(類別法令)
    自動火災報知設備等設置義務防火対象物
    自動火災報知設備等の規格
    演習問題
    第4類重要ポイントの整理
  • 第6章 面接・製図(実技試験)
    面接
    製図
  • 第7章 模擬試験問題&解答・解説
    基礎知識
    構造・機能・工事・整備
    共通法令
    4類法令
    面接
    製図

です。

ホームページに、講座詳細、学習の手順、Q&A、受講者の声、立ち読みなどがありますので、ぜひご覧ください。
消防設備士受験講座 第4類はこちらです。

第6類乙種

  • 共通編で基礎を学び、専門編で深い知識を身につけるので、無理なく学習ができます!
  • 練習問題と演習問題で試験合格のための知識を身につけます!
  • 図を多く用いることにより、学習をスムーズに行えます。

受講期間は4ヶ月で難易度は中級レベルです。

教材構成

消防設備士受験講座 第6類乙種の教材構成は

  • テキスト2冊+別冊2冊
  • 別冊「課題集」「筆記×実技の突破研究」
  • レポート回数 4回

です。

カリキュラム

消防設備士受験講座 第6類乙種のカリキュラムは

  • 第1章 機械に関する基礎的知識
    応力とひずみ
    工業材料の性質
    物理単位
    流体の性質
    反力とモーメント
    運動
    仕事と動力
    ポンプの種類と構造
    演習問題
  • 第2章 電気に関する基礎的知識
    電気に関する単位と法則
    電気抵抗および静電容量の合成
    電気材料の性質
    電気計器の種類
    倍率器と分流器
    交流回路
    電気機器類
    演習問題
  • 第3章 共通編の消防関係法令(共通法令)
    消防用法令の基礎
    消防設備士に関する規則
    点検業務に関して
    防火管理等
    消防の用に供する機械器具等の検定等
  • 第4章 構造・機能と整備の方法
    消火器の一般的機能
    粉末消火器
    泡消火器
    二酸化炭素消火器
    ハロゲン化物消火器
    強化液消火器
    酸アルカリ消火器(参考)
    その他の消火器具(参考)
    消火器の分類
    演習問題
  • 第5章 第6類関係法令及び規格
    消火器設置義務防火対象物
    消火器の能力単位と設置数
    消火器の構造規格
    消火器の適応性
    演習問題
  • 第6章 実技
    実技
    演習問題
  • 第7章 模擬試験問題
    第6類消防設備士模擬試験問題
    模擬試験問題解答解説

です。

ホームページに、講座詳細、学習の手順、Q&A、受講者の声、立ち読みなどがありますので、ぜひご覧ください。
消防設備士受験講座 第6類乙種はこちらです。

最後に

低価格で取得できる資格だと思いますが、試験に合格しないと取得できない資格なので、苦手な科目だったりすると時間も費用も掛かってしまいそうです。

種類が多いので自分の就職活動に合った資格がどれなのか慎重に検討したほうが良さそうです。

受験に向けた試験準備講習が開催されていますが、受験者数の多い第1類、第4類、第6類の講習がほとんどで、
日程は1日から2日で受講料は1000円から20,000円程でした。

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こちらのページに解約方法が書いてあります。

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