就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、冷凍空気調和機器施工技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 冷凍空気調和機器施工技能検定 1級、2級、3級の違い
- 作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
冷凍空気調和機器施工に関する知識と技能を証明することができる資格
冷凍空気調和機器施工に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- 冷凍空気調和機器施工技能士
です。
冷凍空気調和機器施工技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催している冷凍空気調和機器施工技能検定に合格することで取得できます。
冷凍空気調和機器施工技能検定は建設関係の技能検定で、
1級、2級、3級があります。
選択作業は
- 冷凍空気調和機器施工作業(1級・2級・3級)
です。
冷凍空気調和機器施工技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
- 作業環境測定士試験受験資格
- 1級登録冷凍空調基幹技能者講習受講資格
- 専任の者・主任技術者の資格
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 1級 冷凍空気調和機器施工作業
据付け・分解・組立て・試運転調整、故障発見・修理、気密試験・機能試験、材料取り、溶接、配管加工等に関する技能・知識と、併せて、冷凍空気調和一般、施工法、機器・設備の整備、材料、電気、製図、関係法規、安全衛生等に関する知識を含み
これらに関する詳細な知識と高度な技能レベル。 - 2級 冷凍空気調和機器施工作業
据付け・分解・組立て・試運転調整、故障発見・修理、気密試験・機能試験、材料取り、溶接、配管加工等に関する技能・知識と、併せて、冷凍空気調和一般、施工法、機器・設備の整備、材料、電気、製図、関係法規、安全衛生等に関する知識を含み
これらに関する一般的な知識と技能レベル。 - 3級 冷凍空気調和機器施工作業
冷凍空気調和機器の据付け・分解・組立て・試運転調整、配管加工などに関する技能・知識となっており、併せて、冷凍空気調和一般、施工法、機器・設備の整備、材料、電気、製図、安全衛生などに関する知識も含まれ
初級技能者のレベル
1級冷凍空気調和機器施工技能士の資格コードは7103
2級冷凍空気調和機器施工技能士の資格コードは7104です。
3級冷凍空気調和機器施工技能士の資格コードはありません。
大分類G 定置機関・建設機械運転・電気・建設・土木工事・その他関連 中分類71 設備・内装工事 |
|
免許・資格コード | 免許・資格内容 |
---|---|
7103 | 1級 冷凍空気調和機器施工技能士 |
7104 | 2級 冷凍空気調和機器施工技能士 |
資格取得に必要な試験
冷凍空気調和機器施工技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
受験・応募資格・開催日程・合格基準
受験資格
冷凍空気調和機器施工技能検定は、どの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
冷凍空気調和機器施工技能検定受験資格 | |||||||
受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1級 | 2級 | 3級 | |||||
2級 合格後 |
3級 合格後 |
3級 合格後 |
|||||
実務経験のみ | 2年 | 4年 | 7年 | 不要 | 2年 | 不要 | |
専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
6年 | 不要 | |||||
短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
5年 | ||||||
大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
4年 | ||||||
専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が 指定したものに限る) |
800時間以上 | 6年 | |||||
1,600時間以上 | 5年 | ||||||
3,200時間以上 | 4年 | ||||||
短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 6年 | |||||
普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 5年 | |||||
2,800時間以上 | 4年 | ||||||
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | 1年 | 2年 | 3年 | ||||
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | 1年 | ||||||
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | 1年 | ||||||
職業訓練指導員免許取得 | 1年 | ||||||
長期養成課程の指導員訓練修了 | なし |
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
技能検定実施日程 | ||
前期 | 後期 | |
---|---|---|
実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
受験手数料
冷凍空気調和機器施工技能検定受験手数料 | |||
等級 | 実技試験 | 学科試験 | |
---|---|---|---|
35歳以上 | 35歳未満 | 全年齢 | |
1級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
2級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
3級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
3級(学生) | 12,100円 | 3,100円 | 3,100円 |
合格基準
合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
1級 冷凍空気調和機器施工作業
実技試験
1級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験は
製作等作業試験と計画立案等作業試験です。
※製作等作業試験については、労働安全衛生法に基づくガス溶接作業主任者免許証またはガス溶接技能講習修了証その他資格を証する書面の携帯が必要です。
1級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 60 |
できばえ | |||
仕様誤り | |||
気密試験 | |||
作業態度 | |||
作業時間 | |||
計画立案等作業試験 | 40 |
- 製作等作業試験 標準時間 1時間30分 打切り時間 2時間
銅管及び継手を使用して、フレア加工、曲げ加工、ろう付け等により立体的な冷凍空調設備の配管作業及び気密試験を行います。 - 計画立案等作業試験 試験時間 1時間30分
冷凍空気調和機器の機能、構造及び故障の発見等について行います。
試験科目
1級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験科目です。
- 冷凍空気調和機器施工作業
冷凍空気調和機器の据付け、分解、組立て及び調整
材料取り
冷凍空気調和機器の故障の発見及び修理
冷凍空気調和機器の気密試験及び機能試験
工数見積り
学科試験
1級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の学科試験科目です。
- 冷凍空気調和一般
冷凍空気調和の基礎理論
冷凍空気調和機器の種類、構造、機能及び用途
冷凍空気調和機器の関連設備の種類、構造及び用途 - 施工法
冷凍空気調和機器の据付けの施工計画及び施工管理
冷凍空気調和機器の据付けの方法
冷凍空気調和機器設備に係る水配管及び冷媒配管工事
冷凍空気調和機器設備に係るダクト工事
冷凍空気調和機器設備に係る熱絶縁、塗装及び防錆の工事
冷凍空気調和機器設備に係る給排水工事
冷凍空気調和機器設備に係る防音、防振及び耐震工事
冷凍空気調和機器の据付け
及び冷凍空気調和機器設備に係る工事に使用する機械
及び器工具の種類、構造及び使用方法
建築構造の種類及び特徴 - 冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備の整備
冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備の整備の施工計画及び施工管理
冷凍空気調和機器の試験の方法
冷凍空気調和機器の分解及び組立ての方法
冷凍空気調和機器の調整の方法
冷凍空気調和機器設備の整備
冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備に生ずる故障の種類及び原因並びに
その防止方法及び修理方法冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備の整備に使用する機械
及び器工具の種類、構造及び使用方法 - 材料
冷凍空気調和機器の据付け及び整備に使用する材料の種類、規格、性質及び用途
冷媒及び冷凍機油の種類、規格、性質及び用途
関連工事用の材料の種類及び用途 - 電気
電気の基礎理論
電気機械器具の種類、構造、機能及び用途 - 製図
冷凍空気調和機器の図面の読図の方法
日本産業規格に定める図示法及び材料記号 - 関係法規
消防法関係法令
建築基準法関係法令
高圧ガス保安法関係法令
電気事業法関係法令
騒音規制法関係法令
廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令
振動規制法関係法令
特定家庭用機器再商品化法関係法令
特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律関係法令及び使用済自動車の再資源化等に関する法律関係法令のうち、冷凍空気調和機器の据付け及び整備に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識
2級 冷凍空気調和機器施工作業
実技試験
2級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験は
製作等作業試験と計画立案等作業試験です。
※製作等作業試験については、労働安全衛生法に基づくガス溶接作業主任者免許証またはガス溶接技能講習修了証その他資格を証する書面の携帯が必要です。
2級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 60 |
できばえ | |||
仕様誤り | |||
気密試験 | |||
作業態度 | |||
作業時間 | |||
計画立案等作業試験 | 40 |
- 製作等作業試験 標準時間 1時間30分 打切り時間 2時間
銅管及び継手を使用して、フレア加工、曲げ加工、ろう付け等により平面的な冷凍空調設備の配管作業及び気密試験を行います。 - 計画立案等作業試験 試験時間 1時間30分
冷凍空気調和機器の機能、構造及び故障の発見等について行います。
試験科目
2級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験科目です。
- 冷凍空気調和機器施工作業
冷凍空気調和機器の据付け、分解、組立て及び調整
冷凍空気調和機器の故障の発見及び修理
冷凍空気調和機器の気密試験及び機能試験
学科試験
2級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の学科試験科目です。
- 冷凍空気調和一般
冷凍空気調和の基礎理論
冷凍空気調和機器の種類、構造、機能及び用途
冷凍空気調和機器の関連設備の種類、構造及び用途 - 施工法
冷凍空気調和機器の据付けの施工計画及び施工管理
冷凍空気調和機器の据付けの方法
冷凍空気調和機器設備に係る水配管及び冷媒配管工事
冷凍空気調和機器設備に係るダクト工事
冷凍空気調和機器設備に係る熱絶縁、塗装及び防錆の工事
冷凍空気調和機器設備に係る給排水工事
冷凍空気調和機器設備に係る防音、防振及び耐震工事
冷凍空気調和機器の据付け
及び冷凍空気調和機器設備に係る工事に使用する機械
及び器工具の種類、構造及び使用方法
建築構造の種類及び特徴 - 冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備の整備
冷凍空気調和機器の試験の方法
冷凍空気調和機器の分解及び組立ての方法
冷凍空気調和機器の調整の方法
冷凍空気調和機器設備の整備
冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備に生ずる故障の種類及び原因並びにその防止方法及び修理方法
冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備の整備に使用する機械及び器工具の種類、構造及び使用方法 - 材料
冷凍空気調和機器の据付け及び整備に使用する材料の種類、規格、性質及び用途
冷媒及び冷凍機油の種類、規格、性質及び用途
関連工事用の材料の種類及び用途 - 電気
電気の基礎理論
電気機械器具の種類、構造、機能及び用途 - 製図
冷凍空気調和機器の図面の読図の方法
日本産業規格に定める図示法及び材料記号 - 関係法規
消防法関係法令
建築基準法関係法令
高圧ガス保安法関係法令
電気事業法関係法令
騒音規制法関係法令
廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令
振動規制法関係法令
特定家庭用機器再商品化法関係法令
特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律関係法令及び使用済自動車の再資源化等に関する法律関係法令のうち、冷凍空気調和機器の据付け及び整備に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識
3級 冷凍空気調和機器施工作業
実技試験
3級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験の採点項目と配点です。
3級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験は
製作等作業試験です。
3級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業 実技試験の採点項目と配点 |
||
実施形式 | 採点項目 | 配点 |
---|---|---|
製作等作業試験 | 寸法精度 | 100 |
気密試験 | ||
できばえ | ||
仕様誤り | ||
作業態度 | ||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 1時間30分 打切り時間 2時間
銅管及び継手を使用して、フレア加工、曲げ加工等により冷凍空調設備の配管作業を行います。
試験科目
3級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の実技試験科目です。
- 冷凍空気調和機器施工作業
冷凍空気調和機器の据付け、分解、組立て及び調整
学科試験
3級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法
- 出題数 30問(真偽法30問)
- 試験時間 1時間
です。
試験科目
3級冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の学科試験科目です。
- 冷凍空気調和一般
冷凍空気調和の基礎理論
冷凍空気調和機器の種類、機能及び用途 - 施工法
冷凍空気調和機器の据付けの方法
冷凍空気調和機器設備に係る水配管及び冷媒配管工事
冷凍空気調和機器設備に係るダクト工事
冷凍空気調和機器設備に係る熱絶縁、塗装及び防錆の工事
冷凍空気調和機器設備に係る給排水工事
冷凍空気調和機器設備に係る防音、防振及び耐震工事
冷凍空気調和機器の据付け及び冷凍空気調和機器設備に係る工事に使用する機械
及び器工具の種類、構造及び使用方法 - 冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備の整備
冷凍空気調和機器の分解及び組立ての方法
冷凍空気調和機器の調整の方法
冷凍空気調和機器設備の整備
冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備に生ずる故障の種類及び原因並びに
その防止方法及び修理方法冷凍空気調和機器及び冷凍空気調和機器設備の整備に使用する機械及び器工具の種類、構造及び使用方法 - 材料
冷凍空気調和機器の据付け及び整備に使用する材料の種類、性質及び用途
冷媒及び冷凍機油の種類、性質及び用途 - 電気
電気の基礎理論
電気機械器具の種類、機能及び用途 - 製図
冷凍空気調和機器の図面の読図の方法
日本産業規格に定める図示法及び材料記号 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識
合格率
冷凍空気調和機器施工技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
冷凍空気調和機器施工作業
冷凍空気調和機器施工技能検定 冷凍空気調和機器施工作業の合格率です。
冷凍空気調和機器施工技能検定合格率 冷凍空気調和機器施工作業 |
|||
平成 29年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1級 | 883人 | 455人 | 51.52% |
平成 28年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
1級 | 842人 | 394人 | 46.79% |
2級 | 931人 | 432人 | 46.4% |
3級 | 156人 | 102人 | 65.38% |
平成 27年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
1級 | 984人 | 479人 | 48.67% |
2級 | 982人 | 515人 | 52.4% |
3級 | 151人 | 118人 | 78.14% |
冷凍空気調和機器施工関連商品
動画紹介
大嶺健太郎さんのYOUTUBEに投稿している1級冷凍空気調和機器施工技能士実技練習2013年1月の動画です。