就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、パン製造技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- パン製造技能検定 特級、1級、2級の違い
- 作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
パン製造に関する知識と技能を証明することができる資格
パン製造に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- パン製造技能士
です。
パン製造技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催しているパン製造技能検定に合格することで取得できます。
パン製造技能検定は食料品関係の技能検定で、
特級、1級、2級、外国人技能実習生対象検定があります。
選択作業はひとつでパン製造作業です。
パン製造技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
- 製菓衛生師試験の製菓理論及び実技の試験科目の免除
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 特級 パン製造
管理者・監督者に必要となる共通的な工程管理、作業管理、品質管理、原価管理、安全衛生管理、作業指導及び設備管理の技能・知識と、各職種における高度な専門的技能・知識が含まれる - 1級 パン製造作業
材料の選定、生地の調整(材料の配合、仕込み)生地の発酵、生地の加工、熱加工、仕上げ、製品検査、積算・見積りなどのパン製造作業に関する技能・知識と、併せて、食品一般、パン一般、パン製造法、材料、関係法規、安全衛生などの知識も含まれ、
高度な技能・詳細な知識を有するレベル - 2級 パン製造作業
材料の選定、生地の調整(材料の配合、仕込み)生地の発酵、生地の加工、熱加工、仕上げ、製品検査、積算・見積りなどのパン製造作業に関する技能・知識と、併せて、食品一般、パン一般、パン製造法、材料、関係法規、安全衛生などの知識も含まれ、
基本的な技能・知識を有するレベル
特級パン製造技能士の資格コードは6001
1級パン製造技能士の資格コードは6002
2級パン製造技能士の資格コードは6003です。
大分類F 製造関連技能 中分類60 飲食料品製造 |
|
免許・資格コード | 免許・資格内容 |
---|---|
6001 | 特級パン製造技能士 |
6002 | 1級パン製造技能士 |
6003 | 2級パン製造技能士 |
資格取得に必要な試験
パン製造技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
(1級、2級、に有効期限はありませんが、特級の有効期限は5年間です)
免除要件の詳細はこちらに書いてあります。
受験・応募資格・開催日程・合格基準
受験資格
パン製造技能検定は、特級は1級合格後5年、1級から2級はどの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
パン製造技能検定受験資格 | |||||
受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | ||||
---|---|---|---|---|---|
特級 | 1級 | 2級 | |||
1級 合格後 |
2級 合格後 |
||||
実務経験のみ | 5年 | 2年 | 7年 | 2年 | |
専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
6年 | 不要 | |||
短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
5年 | ||||
大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
4年 | ||||
専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が 指定したものに限る) |
800時間以上 | 6年 | |||
1,600時間以上 | 5年 | ||||
3,200時間以上 | 4年 | ||||
短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 6年 | |||
普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 5年 | |||
2,800時間以上 | 4年 | ||||
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | 1年 | 3年 | |||
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | 1年 | ||||
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | 1年 | ||||
職業訓練指導員免許取得 | 1年 | ||||
長期養成課程の指導員訓練修了 | なし |
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
技能検定実施日程 | ||
前期 | 後期 | |
---|---|---|
実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
受験手数料
パン製造技能検定受験手数料 | |||
等級 | 実技試験 | 学科試験 | |
---|---|---|---|
35歳以上 | 35歳未満 | 全年齢 | |
特級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
1級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
2級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
合格基準
合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
特級 パン製造作業
実技試験
特級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験の採点項目と配点です。
特級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験は計画立案等作業で、試験時間は3時間です。
特級 パン製造作業 実技試験 | |
実施形式 | 配点 |
---|---|
計画立案等作業試験 | 100 |
試験科目
特級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験科目です。
- 工程管理
- 作業管理
- 品質管理
- 原価管理
- 安全衛生管理
- 作業指導
- 設備管理
学科試験
特級パン製造技能検定 パン製造作業の学科試験は
- 試験方式 五肢択一法
- 出題数 50問
- 試験時間 2時間
です。
試験科目
特級パン製造技能検定 パン製造作業の学科試験科目です。
- 工程管理
生産活動の流れ
生産の形態
工程管理の役割
日程計画
現品管理(製品管理、資材管理)
進度管理
余力管理
在庫管理 - 作業管理
作業の標準化
方法研究
作業測定の方法
作業改善 - 品質管理
品質管理の考え方
統計の基礎知識
品質管理手法及びその活用
管理図の種類及びその活用
抜取検査の種類及びその活用 - 原価管理
原価管理の考え方
原価構成要素
原価低減及びその評価 - 安全衛生管理及び環境の保全
安全衛生管理
環境保全
公害防止 - 作業指導
教育訓練計画のたて方及び教育訓練の実施
仕事の教え方
改善の仕方
人の扱い方
教育訓練の方法 - 設備管理
設備管理の考え方
設備点検の方法
不良事項の原因及びその徴候
設備診断
設備と環境との関係 - パン製造に関する現場技術
食品及び食品衛生
表示
自動生産システム
自動生産システムの構成機器
ミキシング、発酵及び熱加工の理論
ミキシング、発酵、仕上げ及び熱加工の方法
包装及び保存の方法
パンの材料の種類、性質及び用途
測定機器及び検査機器の種類、用途及び使用方法
1級 パン製造作業
実技試験
1級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験は製作等作業試験で
試験時間は、標準時間5時間30分 打切り時間6時間です。
1級パン製造技能検定 実技試験の採点項目と配点 | |||||
製作等作業試験 | |||||
---|---|---|---|---|---|
採点項目 | 配点 | ||||
仕込み | 小麦粉の選定誤り | 100 | |||
原料配合 | |||||
計量の速さ | |||||
生地重量 | |||||
生地分割、丸めの速さ | |||||
分割後の残生地重量 | |||||
製品 | 比容積 | ||||
できばえ | 外観 | 表皮色 | |||
焼き色の均一性 | |||||
形均整 | 割裂の状態 | ||||
山の高さの均一性 | |||||
表皮質 | |||||
内相 | すだち | ||||
触感 | |||||
内部色相 | |||||
香味 | 香り | ||||
味 | |||||
作業動作 | |||||
作業態度 | |||||
作業時間 |
試験科目
1級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験科目です。
- パン製造作業
材料の選定
生地の調整
生地の発酵
生地の加工 - 熱加工
仕上げ
製品検査
積算及び見積り
学科試験
1級パン製造技能検定 パン製造作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級パン製造技能検定 パン製造作業の学科試験科目です。
- 食品一般
栄養及び食品衛生の基礎理論 - パン一般
パンの種類及び特徴
パン関連食品の種類及び特徴 - パン製造法
パンの製造に使用する機械、装置及び器工具の種類、用途及び使用方法
ミキシング、発酵及び熱加工の基礎理論
パン生地の調整の方法
パン生地の発酵の方法
パン生地の加工の方法
パンの熱加工の方法
パンの仕上げの方法
包装及び保存の方法
製品検査
製造計画 - 材料
パンの材料の種類、性質及び用途 -
関係法規
食品衛生法関係法令のうちパン製造に関する部分及び計量法関係法令のうち適正な計量の実施に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識
2級 パン製造作業
実技試験
2級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験は製作等作業試験で
試験時間は、標準時間5時間30分 打切り時間6時間です。
2級パン製造技能検定 実技試験の採点項目と配点 | |||||
製作等作業試験 | |||||
---|---|---|---|---|---|
採点項目 | 配点 | ||||
仕込み | 小麦粉の選定誤り | 100 | |||
原料配合 | |||||
計量の速さ | |||||
生地分割、丸めの速さ | |||||
分割後の残生地重量 | |||||
製品 | 比容積 | ||||
できばえ | 外観 | 表皮色 | |||
焼き色の均一性 | |||||
形均整 | 割裂の状態 | ||||
山の高さの均一性 | |||||
表皮質 | |||||
内相 | すだち | ||||
触感 | |||||
内部色相 | |||||
香味 | 香り | ||||
味 | |||||
作業動作 | |||||
作業態度 | |||||
作業時間 |
試験科目
2級パン製造技能検定 パン製造作業の実技試験科目です。
- パン製造作業
材料の選定
生地の調整
生地の発酵
生地の加工
熱加工
仕上げ
製品検査
学科試験
2級パン製造技能検定 パン製造作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級パン製造技能検定 パン製造作業の学科試験科目です。
- 食品一般
栄養及び食品衛生の基礎理論 - パン一般
パンの種類及び特徴
パン関連食品の種類及び特徴 - パン製造法
パンの製造に使用する機械、装置及び器工具の種類、用途及び使用方法
ミキシング、発酵及び熱加工の基礎理論
パン生地の調整の方法
パン生地の発酵の方法
パン生地の加工の方法
パンの熱加工の方法
パンの仕上げの方法
包装及び保存の方法
製品検査 - 材料
パンの材料の種類、性質及び用途 - 関係法規
食品衛生法関係法令のうちパン製造に関する部分及び計量法関係法令のうち適正な計量の実施に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識
講習
パン製造技能検定1級技能士コースを開催している講習機関があります。
パン製造技能検定1級技能士コースを修了することで学科試験を免除することができます。
パン製造技能検定1級技能士コース講習 | ||
日程 | 料金 | |
---|---|---|
講習期間A | 100日 | 658,350円 |
合格率
パン製造技能検定平成30年の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
パン製造技能検定平成30年合格率 | |||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
特級 | 88人 | 21人 | 23.86% |
1級 | 469人 | 243人 | 51.81% |
2級 | 561人 | 358人 | 63.81% |
最後に
パン製造技能検定1級技能士コースを開催している講習機関もあり、ほかにもパン製造関係の講習もあるのですが、パン製造技能検定は2級からの取得となるので、それなりに経験が必要そうです。
パン製造技能検定1級技能士コースの受講対象者は中級となっていました。
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パン製造関連商品です。
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いちばんくわしい パン事典
179ページの商品です。
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こちらのページに解約方法が書いてあります。
動画紹介
京都製菓製パン技術専門学校さんのYOUTUBEに投稿している製パン実習の動画です。