農産物検査員 国内産農産物・外国産農産物・成分検査の違い

就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、農産物検査員と書いてある求人があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。

このページには

  • 農産物検査員国内産農産物検査コース外国産農産物検査コース成分検査コースの違い
  • 資格取得方法
  • 資格取得に必要な試験・講座

などが簡単に書いてあります。

農産物を検査するのに必要な資格

農産物を検査するのに必要な資格あります。

  • 農産物検査員

  • です。

    農産物検査員の資格を取得するには

    • 農産物検査に1年以上の実務経験
    • 農産物検査員育成研修の修了

    のいずれかと、農林水産大臣が作成する名簿に登載が必要です。

    法第17条第2項第1号の農林水産省令で定める者は、次の各号のいずれかに該当する者として、農林水産大臣が作成する名簿に登載されたものとする。
    1.検査に一年以上従事した経験を有する者
    2.農林水産大臣が指定する研修の課程を修了した者

    農産物検査員育成研修には

    • 国内産農産物検査コース
      国内産農産物に係る農産物検査法第2条第3項の品位等検査を行うために必要な知識及び技能の修得を目的とする育成研修
    • 外国産農産物検査コース
      外国産農産物に係る品位等検査を行うために必要な知識及び技能の修得を目的とする育成研修
    • 成分検査コース
      農産物検査法第2条第4項の成分検査を行うために必要な知識及び技能の修得を目的とする育成研修

    があります。

    資格取得に必要な研修

    品位等検査研修(国内産農産物検査)

    参加要件

    1. 農産物の生産、流通又は検査の業務に1年以上従事した経験を有する者
    2. 登録検査機関又は登録検査機関として登録をうけようとする機関に所属し、農産物検査員になろうとする意思を有する者

    の2つが必要です。

    講義

    品位等検査研修の講義は3日間です。
    (研修機関により違いあり)

    • 関係法令
      農産物検査法
      食糧法
      食品表示法
      種苗法 等
    • 農産物検査員の職務・心得
    • 農産物検査の理論等
      検査の手順
      検査の事前準備
      抽出検査の理論
      標準計測の理論等

    実技

    品位等検査研修の実技は14日間です。
    (研修機関により違いあり)

    • 分析・鑑定実習
      分析の方法
      品位・農産物検査を行おうとする区域の産地品種銘柄の鑑定等
    • 器具器材実習
      検査器具の使用方法等
    • 模擬実習
      検査場所での検査を想定した実習
    • 鑑定実習
      鑑定会方式

    試験

    品位等検査研修の試験は2つあります。

    • 筆記試験(20問)
    • 実技試験(農産物の品目ごとの品位の鑑定)

    筆記、実技ともに正解の割合が8割以上で合格

    現場実習課程

    農産物検査の現場における農産物検査の補助業務の体験及び検査方法別の実務を実習します。

    研修対象品目により数日の現場実習課程があります。
    (研修機関により違いあり)

    • 米穀3日間
    • 麦類2日間
    • 大豆2日間
    • そば1日間

    ※一例です。

    品位等検査研修(外国産農産物検査)

    参加要件

    1. 農産物の生産、流通又は検査の業務に1年以上従事した経験を有する者
    2. 登録検査機関又は登録検査機関として登録をうけようとする機関に所属し、農産物検査員になろうとする意思を有する者

    の2つが必要です。

    講義

    品位等検査研修の講義は3日間です。
    (研修機関により違いあり)

    • 関係法令
      農産物検査法
      食糧法
      植物防疫法
      食品衛生法
      輸出国の検査制度等
    • 農産物検査員の職務・心得
    • 農産物検査の理論等
      検査の手順
      検査の事前準備
      抽出検査の理論
      標準計測の理論等

    実技

    品位等検査研修の実技は14日間です。
    (研修機関により違いあり)

    • 分析・鑑定実習
      分析の方法等
    • 器具器材実習
      検査器具の使用方法等

    試験

    品位等検査研修の試験は2つあります。

    • 筆記試験(20問)
    • 実技試験(農産物の品目ごとの被害粒の分析)

    筆記、実技ともに正解の割合が8割以上で合格

    現場実習課程

    農産物検査の現場における農産物検査の補助業務の体験及び検査方法別の実務を実習します。

    研修対象品目により数日の現場実習課程があります。
    (研修機関により違いあり)

    • 米穀3日間
    • 麦類2日間
    • 大豆2日間
    • そば1日間

    ※一例です。

    成分検査研修

    参加要件

    1. 成分検査に係る理化学分析の業務に1年以上従事した経験を有する者
    2. 登録検査機関に所属し、農産物検査員になろうとする意思を有する者

    の2つが必要です。

    講義

    成分検査研修の講義は3日間です。
    (研修機関により違いあり)

    • 関係法令
      農産物検査法
      食糧法
      食品表示法
      種苗法 等
    • 農産物検査員の職務・心得
    • 農産物検査の理論等
      検査の手順
      検査の事前準備
      抽出検査の理論
      標準計測の理論等

    実習

    成分検査研修の実習は14日間です。
    (研修機関により違いあり)

    • 分析実習
      分析の方法等
    • 試料採取実習

    試験・履修確認

    成分検査研修には試験と履修確認があります。

    • 筆記試験(15問)
    • 実習の履修確認

    正解の割合が8割以上で合格
    履修状況を確認し問題なければ合格

    • 実習の実施日数の計画と実績
      計画と実績が異なる場合は、その理由。
      補習を実施した場合は、その内容
    • 分析実習の履修状況
      履修が十分でないと認められる場合は、その内容
    • 試料採取実習の履修状況
      履修が十分でないと認められる場合は、その内容

    資格取得に必要な研修参加料

    農産物検査員研修参加料
    日程 研修料
    開催機関A 12日 63,000円
    開催機関B 17日 65,000円
    開催機関C 15日 200,000円

    最後に

    研修に参加する、しない、どちらにしても実務経験が1年必要になるので、資格取得まで時間が必要です。
    3つのコースがありますが、農産物検査員国内産農産物検査コースしか開催している機関を見つけることがでず、情報があまり集まりませんでした。

    研修機関で研修内容、研修参加費用に違いがあるので契約する前に内容を十分に確認した方が良さそうです。

    農産物検査関連商品

    農産物検査関連商品です。

    動画紹介

    玉木修さんのYOUTUBEに投稿しているお米の等級検査の動画です。