築炉に関する知識と技能を証明することができる資格

就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、築炉技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。

このページには

  • 築炉技能検定 1級、2級の違い
  • 作業の種類
  • 資格取得に必要な試験
  • 受験・応募資格・開催日程・合格基準
  • 費用・試験科目
  • 合格率

などが書いてあります。

築炉に関する知識と技能を証明することができる資格

築炉に関する知識と技能を証明することができる資格があります。

  • 築炉技能士

です。
築炉技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催している築炉技能検定に合格することで取得できます。

築炉技能検定は建設関係の技能検定で
1級、2級があります。
選択作業は

  • 築炉作業(1級・2級)

です。

築炉技能検定の合格者には

  • 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
  • 専任の者・主任技術者の資格

などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。

  • 1級 築炉作業
    炉材選別・墨出し・やりかた・れんが割付け等の築炉の段取り、れんが加工・組積、せり枠製作、目地押し・目地仕上げ、不定形耐火物による築炉施工、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、築炉作業法、材料、炉、燃料・燃焼、製図、安全衛生などに関する知識も含まれ
    れんがの高度な加工・組積、不定形耐火物の高度な施工、積算・見積りを含んだレベル。
  • 2級 築炉作業
    炉材選別・墨出し・やりかた・れんが割付け等の築炉の段取り、れんが加工・組積、せり枠製作、目地押し・目地仕上げ、不定形耐火物による築炉施工、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、築炉作業法、材料、炉、燃料・燃焼、製図、安全衛生などに関する知識も含まれ
    通常のれんがの加工・組積、簡単なせり枠製作、通常の不定形耐火物の施工のレベルで積算・見積りが含まれないレベル。

1級築炉技能士の資格コードは7013
2級築炉技能士の資格コードは7014です。

大分類G 定置機関・建設機械運転・電気・建設・土木工事・その他関連
中分類70 建築工事
免許・資格コード 免許・資格内容
7013 1級築炉技能士
7014 2級築炉技能士

資格取得に必要な試験

築炉技能検定イメージ2

築炉技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。

免除要件の詳細はこちらに書いてあります。

受験・応募資格・開催日程・合格基準

受験資格

築炉技能検定は、どの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。

築炉技能検定受験資格
受験対象者 必要となる実務経験年数
1級 2級
2級
合格後
実務経験のみ 2年 7年 2年
専門高校卒業
専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業
6年 不要
短大・高専・高校専攻科卒業
専修学校(大学編入資格付与課程)卒業
5年
大学卒業
専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業
4年
専修学校または
各種学校卒業
(厚生労働大臣が
指定したものに限る)
800時間以上 6年
1,600時間以上 5年
3,200時間以上 4年
短期課程の普通職業訓練終了 700時間以上 6年
普通課程の普通職業訓練終了 2,800時間未満 5年
2,800時間以上 4年
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 1年 3年
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 1年
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 1年
職業訓練指導員免許取得 1年
長期養成課程の指導員訓練修了 なし

開催日程

築炉技能検定開催日程

技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。

技能検定実施日程
前期 後期
実施公示 3月上旬 9月上旬
受験申請 4月上旬 10月上旬
実技試験問題の公表 6月上旬 11月下旬
実技試験 6月上旬から9月中旬 12月上旬から2月中旬
学科試験 7月中旬から9月上旬 1月中旬から2月上旬

※年度、都道府県で違いがあるので注意

受験手数料

築炉技能検定受験手数料
等級 実技試験 学科試験
35歳以上 35歳未満 全年齢
1級 18,200円 18,200円 3,100円
2級 18,200円 9,200円 3,100円

合格基準

合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。

1級 築炉作業

実技試験

1級築炉技能検定 築炉作業の実技試験の採点項目と配点です。

1級築炉技能検定 築炉作業の実技試験は
製作等作業試験です。

1級築炉作業 実技試験
製作等作業試験
採点項目 配点
製品 正確さ でき上がり寸法 100
角度
鉛直度
水平度
施工法 れんが加工 加工の正確さ
加工面の仕上がり
せり枠製作
れんが積み 積みかた
かわら割り
押し目地仕上げ
プラスチック材施工
全体的なできばえ
仕様誤り
作業態度
作業時間
  • 製作等作業試験 標準時間 2時間15分 打切り時間 2時間45分
    粘土質耐火れんが及びプラスチック耐火物の代用品により、半円ぜりを有し、鈍角に曲がる炉壁を築造します。
試験科目

1級築炉技能検定 築炉作業の実技試験科目です。

  • 築炉作業
    築炉の段取り
    築炉施工
    積算及び見積り

学科試験

1級築炉技能検定 築炉作業の学科試験は

  • 試験方式 真偽法及び四肢択一法
  • 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
  • 試験時間 1時間40分

です。

試験科目

1級築炉技能検定 築炉作業の学科試験科目です。

  • 築炉作業法
    築炉用の器工具及び機械の種類、機能及び用途
    築炉の段取り
    築炉施工の方法
    炉に生ずる損傷の原因及びその修理方法
    築炉施工計画
    築炉の施工設備の種類及び用途
    築炉関連工事の種類及び工程
  • 材料
    築炉用材料の種類、規格、性質及び用途

  • 炉及びその附属装置の種類、構造及び用途
  • 燃料及び燃焼
    燃料の種類、性質及び用途
    燃焼及び伝熱の基礎理論
  • 製図
    日本産業規格に定める図示法及び材料記号
    築炉の施工図の読図
  • 安全衛生
    安全衛生に関する詳細な知識

2級 築炉作業

実技試験

2級築炉技能検定 築炉作業の実技試験の採点項目と配点です。

2級築炉技能検定 築炉作業の実技試験は
製作等作業試験です。

2級築炉作業 実技試験
製作等作業試験
採点項目 配点
製品 正確さ でき上がり寸法 100
角度
鉛直度
水平度
施工法 れんが加工 加工の正確さ
加工面の仕上がり
せり枠製作
れんが積み 積みかた
かわら割り
押し目地仕上げ
プラスチック材施工
全体的なできばえ
仕様誤り
作業態度
作業時間
  • 製作等作業試験 標準時間 2時間 打切り時間 2時間30分
    粘土質耐火れんが及びプラスチック耐火物の代用品により、くしぜりを有する炉壁を築造します。
試験科目

2級築炉技能検定 築炉作業の実技試験科目です。

  • 築炉作業
    築炉の段取り
    築炉施工

学科試験

2級築炉技能検定 築炉作業の学科試験は

  • 試験方式 真偽法及び四肢択一法
  • 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
  • 試験時間 1時間40分

です。

試験科目

2級築炉技能検定 築炉作業の学科試験科目です。

  • 築炉作業法
    築炉用の器工具及び機械の種類、機能及び用途
    築炉の段取り
    築炉施工の方法
    炉に生ずる損傷の原因及びその修理方法
    築炉施工計画
    築炉の施工設備の種類及び用途
    築炉関連工事の種類及び工程
  • 材料
    築炉用材料の種類、規格、性質及び用途

  • 炉及びその附属装置の種類、構造及び用途
  • 燃料及び燃焼
    燃料の種類、性質及び用途
    燃焼及び伝熱の基礎理論
  • 製図
    日本産業規格に定める図示法及び材料記号
    築炉の施工図の読図
  • 安全衛生
    安全衛生に関する詳細な知識

合格率

築炉技能検定合格率

築炉技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。

築炉作業

築炉技能検定 築炉作業の合格率です。

築炉技能検定平成29年合格率
築炉作業
受検申請者数 合格者数 合格率
1級 128人 83人 64.84%
2級 271人 188人 69.37%
築炉技能検定平成28年合格率
築炉作業
受検申請者数 合格者数 合格率
1級 109人 64人 58.71%
2級 270人 167人 61.85%

築炉関連商品

動画紹介

ricnpoさんのYOUTUBEに投稿している平成24年度 かわさきマイスター 金属精錬業・建設業(築炉工) 小林昭二氏の動画です。