低圧電気・高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育の違いと比較

就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、低圧・高圧電気取扱特別教育と書いてある求人があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。

このページには

  • 低圧電気取扱者安全衛生特別教育と高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育の違い
  • 資格取得に必要な講習時間
  • 資格取得に必要な講習受講料

などが書いてあります。



電気自動車等の整備業務は低圧の電気取扱業務から分離しました。
電気自動車等の整備業務に係る特別教育はこちらです。

電気取扱作業者が安全に作業を行うために必要な資格

低圧電気講習用電気メーター

電気取扱作業者が安全に作業を行うために必要な資格があります。

  • 低圧電気取扱者安全衛生特別教育
  • 高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育

です。
受講資格はありませんが、講習機関により18歳以上や18歳になってから修了書の交付など違いがあります。

高圧(直流にあつては 750 ボルトを、交流にあつては 600 ボルトを超え、7,000 ボルト以下である電圧をいう。以下同じ。)若しくは特別高圧(7,000 ボルトを超える電圧をいう。以下同じ。)の充電電路若しくは当該充電電路の支持物の敷設、点検、修理若しくは操作の業務、
低圧(直流にあつては 750 ボルト以下、交流にあつては 600 ボルト以下である電圧をいう。以下同じ。)の充電電路(対地電圧が 50 ボルト以下であるもの及び電信用のもの、電話用のもの等で感電による危害を生ずるおそれのないものを除く。)の敷設若しくは修理の業務又は配電盤室、変電室等区画された場所に設置する低圧の電路(対地電圧が 50 ボルト以下であるもの及び電信用のもの、電話用のもの等で感電による危害の生ずるおそれのないものを除く。)のうち充電部分が露出している開閉器の操作の業務

この二つの資格には違いがあります。

取り扱う電圧と業務内容です。

  • 低圧電気取扱者安全衛生特別教育
    低圧の充電電路の敷設若しくは修理の業務又は配電盤室、変電室等区画された場所に設置する低圧電路のうち充電部分が露出している開閉器の操作の業務
  • 高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育
    高圧若しくは特別高圧の充電電路若しくは当該充電電路の支持物の敷設、点検、修理若しくは操作の業務
電圧の種類と区分
交流 直流
低圧 600V以下 750V以下
高圧 600V超
7000V以下
750V超
7000V以下
特別高圧 7000V超 7000V超

※この二つの講習は科目、範囲等が異なり独立した内容なので別々に受講する必要があり、講習内容の免除などもありません。
(電気工事士の資格を所持していても同じです。)

資格取得に必要な講習時間



低圧電気取扱者安全衛生特別教育

低圧電気取扱者安全衛生特別教育の修了に必要な学科講習時間は7時間です。

  • 低圧の電気に関する基礎知識(1時間)
  • 低圧の電気設備に関する基礎知識(2時間)
  • 低圧用の安全作業用具に関する基礎知識(1時間)
  • 低圧の活線作業及び活線接近作業の方法(2時間)
  • 関係法令(1時間)

低圧電気取扱者安全衛生特別教育の修了に必要な実技講習時間は7時間です。

  • 低圧の活線作業及び活線接近作業の方法(7時間)

低圧電気取扱者安全衛生特別教育の修了に必要な講習時間は計14時間です。
※開閉器の操作の業務のみを行なう場合、実技は1時間です。

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育の修了に必要な学科講習時間は11時間です。

  • 高圧又は特別高圧の電気に関する基礎知識(1.5時間)
  • 高圧又は特別高圧の電気設備に関する基礎知識(2.0時間)
  • 高圧又は特別高圧用の安全作業用具に関する基礎知識(1.5時間)
  • 高圧又は特別高圧の活線作業及び活線近接作業の方法(5.0時間)
  • 関係法令(1.0時間)

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育修了に必要な実技講習時間は15時間です。

  • 高圧又は特別高圧の活線作業及び活線近接作業の方法(15時間)

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育の修了に必要な講習時間は計26時間です。
※充電電路の操作の業務のみを行なう場合、実技は1時間です。

資格取得に必要な講習受講料

高圧電気配電盤

講習受講料は教習機関、受講コースで違います。

低圧電気取扱者安全衛生特別教育

低圧電気取扱者安全衛生特別教育講習会の受講料です。

低圧電気取扱者安全衛生特別教育
コース 日程 受講料
教習機関A 14時間 2日 15,800円
教習機関B 14時間 2日 12,000円
教習機関C 8時間 1日 8,600円
教習機関D 8時間 1日 9,600円

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育講習会の受講料です。
実技1時間の講習は沢山開催されていたのですが、
実技15時間の講習は、ほとんど開催されていませんでした。

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育
コース 日程 受講料
教習機関A 12時間 2日 17,200円
教習機関B 12時間 2日 19,000円
教習機関C 12時間 2日 18,000円
教習機関D 26時間 4日 26,400円

最後に

短期間、低価格で取得できる資格だと思いました。
が、高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育の実技15時間の受講は難しそうです。

高圧・特別高圧電気取扱者安全衛生特別教育の実技1時間の講習を開催している機関は沢山あったのですが、
実技15時間の講習会を開催している機関が尼崎市に1機関しか見当たりませんでした。
その講習期間に確認したところ会員優先で、すぐに定員が埋まるとのことでした。

また、実技1時間講習を開催している機関に15時間の講習開催予定はないか確認したところ、
会社での申し込みで、ある程度の人数であれば講習開催の検討ができるとのことでした。

第一・第二種電気工事士 短期合格特別講座の紹介

株式会社翔泳社アカデミーさんの第一・第二種電気工事士講座です。

  • 筆記試験と技能試験対策用の総合コース
  • 技能試験対策用の技能コース

があります。

e-ラーニングまたはDVDで自分に合ったスケジュールで学習をすることができます。
e-ラーニングなどの学習方法の良いところは、知識や技能の違いを気にせず自分のペースで学習ができるところです。
電気工事士技能試験を受験するための基本工具とセットになっている講座もあります。
学習の目安は

  • 筆記講座Step1は4日~1か月
  • 筆記講座Step2は10日~2か月
  • 技能講座は5日~2か月

です。
試験練習問題は、電気技術センターが作成した候補問題から独自に予想して作成されています。


ホームページに、試験ガイド、過去問題、一問一答、動画による講座紹介などがありますので、ぜひご覧ください。
教育訓練給付制を利用できるコースもあります。
第一種・第二種電気工事士 短期合格特別講座はこちらです。

低圧電気・高圧・特別高圧電気取扱関連商品

低圧電気・高圧・特別高圧電気取扱関連商品です。

動画紹介

講習会の様子の動画がありました。

低圧電気取扱者労働安全衛生特別教育講習会

江別工業団地協同組合江別工業団地協同組合さんのYOUTUBEに投稿している低圧電気取扱者労働安全衛生特別教育講習会の動画です。

高圧・特別高圧電気取扱者 安全衛生特別教育

九州電気保安協会さんのYOUTUBEに投稿している高圧・特別高圧電気取扱者 安全衛生特別教育の動画です。
キュービクル式受変電設備 停復電操作 デモンストレーションです。