移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育、小型移動式クレーン運転技能講習、移動式クレーン運転士免許

就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、移動式クレーンと書いてある求人が多く、就職活動が有利になりそうな資格なので調べてみました。

このページには

  • 移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育、
    小型移動式クレーン運転技能講習、
    移動式クレーン運転士免許の違い
  • 講習時間
  • 講習時間の免除条件
  • 講習受講料

などが書いてあります。

※公道を走行するには移動式クレーンの資格のほかに、車両を運転する資格が必要です。

移動式クレーンを運転するのに必要な資格

移動式クレーンを運転するのに必要な資格が3つあります。

  • 移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育
  • (以後、移動式クレーン特別教育と省略してる場合有)

  • 小型移動式クレーン運転技能講習
  • 移動式クレーン運転士免許

簡単な違いはつり上げ荷重講習時間です。

  • つり上げ荷重が0.5トン以上、1トン未満であれば、移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育
  • つり上げ荷重が1トン以上、5トン未満であれば、小型移動式クレーン運転技能講習
  • つり上げ荷重が5トン以上であれば、移動式クレーン運転士免許
    が必要です。

受講資格は18歳以上です。

移動式クレーン資格の種類
移動式クレーン
特別教育
小型移動式クレーン
運転技能講習
移動式クレーン
運転士免許
つり上げ荷重 0.5トン以上
1トン未満
1トン以上
5トン未満
5トン以上
学科講習 9時間 13時間 学科試験に合格
実技講習 4時間 7時間 9時間or
実技試験に合格
修了試験 なし あり あり

移動式クレーン運転士の資格コードは6709
小型移動式クレーン運転技能者の資格コードは6710です。

大分類G 定置機関・建設機械運転・電気・建設・土木工事・その他関連
中分類67 定置・建設機械の運転
免許・資格コード 免許・資格内容
6709 移動式クレーン運転士
6710 小型移動式クレーン運転技能者

移動式クレーン運転資格取得に必要な講習時間

赤い色の移動式クレーン車

取得する資格と所持している免許、業務経験で講習時間が異なります。

移動式クレーン特別教育

移動式クレーン特別教育の修了に必要な学科時間は9時間です。

  • 移動式クレーンに関する知識(3時間)
  • 原動機及び電気に関する知識(3時間)
  • 移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識(2時間)
  • 関係法令(1時間)

移動式クレーン特別教育の修了に必要な実技時間は4時間です。

  • クレーンの運転(3時間)
  • クレーンの運転のための合図(1時間)

の計13時間です。

小型移動式クレーン運転技能講習

小型移動式クレーン運転技能講習の修了に必要な学科時間は13時間です。

  • 小型移動式クレーンに関する知識(6時間)
  • 小型移動式クレーン運転技能講習に係る原動機及び電気に関する知識(3時間)
  • 小型移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識(3時間)
  • 関係法令(1時間)

小型移動式クレーン運転技能講習の修了に必要な実技時間は7時間です。

  • クレーンの運転(6時間)
  • クレーンの運転のための合図(1時間)

※学科・実技とも、修了試験あり

の計20時間ですが、所持している免許と運転業務経験、教習機関で講習時間が異なります。
(少ない所で2コース、多い所で5コースありました。)

教習機関Aの場合

  • 講習時間計13時間
    クレーン・デリック運転士免許証
    揚貨装置運転士免許証
    玉掛け技能講習修了証
    床上操作式クレーン運転技能講習修了証のいづれかを持っていて
    車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習修了証を持っている場合
  • 講習時間計16時間
    クレーン・デリック運転士免許証
    揚貨装置運転士免許証
    玉掛け技能講習修了証
    床上操作式クレーン運転技能講習修了証のいづれかを持っている場合
  • 講習時間計17時間
    クレーン・デリック運転士免許証
    揚貨装置運転士免許証
    玉掛け技能講習修了証
    床上操作式クレーン運転技能講習修了証のいづれかを持っていて
    車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習修了証を持っている場合
  • 講習時間計20時間
    なし(18歳以上)

教習機関Bの場合

  • 講習時間計13時間
    鉱山にてつり上げ荷重5t以上の移動式クレーンの業務経験が1ヶ月以上ある場合。
    (事業主経験証明必要)
  • 講習時間計16時間
    クレーン・デリック、揚貨装置いずれかの運転士免許を持っている場合。
    玉掛け技能講習修了者。
    床上操作式クレーン運転技能講習修了者
  • 講習時間計17時間
    車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習修了者。
    建設機械施工技士1級・2級の第2種又は第6種合格者。
  • 講習時間計19時間
    小型移動式クレーン、クレーン等の特別教育修了後、業務経験が6ヶ月以上ある場合。
    (特別教育修了証のコピー貼付、事業主経験証明必要、定期点検表添付)
  • 講習時間計20時間
    上記のいずれにも該当しない場合

移動式クレーン運転士免許

移動式クレーン運転士免許は、安全衛生技術試験協会の各技術センターによる学科、実技の免許試験に合格する必要があります。

実技試験は登録教習機関で移動式クレーン運転実技教習を修了することで免除されます。
(こちらの選択肢が主流みたいです。)

安全衛生技術試験協会の各技術センターで学科試験と実技試験を受験する場合、学科試験、実技試験の順に合格する必要があります。

実技教習を登録教習機関で受ける場合、実技教習を修了してから学科試験を受験することもできます。

各有効期限

  • 学科試験に合格した学科試験が行われた日から起算して1年以内
  • 実技教習修了証の有効期間は交付日から1年間

移動式クレーン運転実技教習時間

  • 移動式クレーンの基本運転(4時間)
  • 移動式クレーンの応用運転(4時間)
  • 移動式クレーンの合図の基本作業(1時間)

の計9時間ですがコースに学科が含まれている場合があります。
※安全衛生技術試験協会の各技術センターによる学科の免許試験に合格する必要があります。

移動式クレーン運転資格取得に必要な講習受講料

青い色の移動式クレーン車

講習受講料は教習機関で違います。
受講料を調べたのを書いておきますので目安にしてください。

移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育受講料

移動式クレーン運転特別講習
コース 日程 教習機関A
13時間 2日 15,800円

小型移動式クレーン運転技能講習

小型移動式クレーン運転技能講習
コース 日程 教習機関A 教習機関B 教習機関C
20時間 3日 34,200円 38,765円 31,200円
19時間 3日 –円 38,236円 29,000円
17時間 3日 32,000円 37,705円 27,500円
16時間 3日 32,000円 35,618円 25,300円
13時間 3日 30,500円 –円 –円

移動式クレーン運転士免許 実技講習

テキストや保険、実技のみの講習など価格が変わるので教習機関で詳しく確認してください。

移動式クレーン運転士免許 実技講習
コース 日程 教習機関A 教習機関B 教習機関C
9時間 6日 102,900円 107,800円 103,400円

移動式クレーンの種類

移動式クレーンの資格で運転することのできるクレーンです。

トラッククレーン

移動式クレーンの資格で運転できるトラッククレーン
トラックの車体にクレーンが装着されていてトラックの運転とクレーンの運転が分かれています。

ホイールクレーン

移動式クレーンの資格で運転できるホイールクレーン
フレームの上にクレーンが装着されていて、トラックの運転席とクレーンの運転席が一緒になっています。

クローラクレーン

移動式クレーンの資格で運転できるクローラクレーン
クローラ(キャタピラ)が装着されているため軟弱な地盤でも走行できます。
公道を走行することができないのでトレーラなどに載せて輸送します。

移動式クレーン運転士アンケート

移動式クレーンアンケート

移動式クレーン運転士さんのアンケート結果です。

30代 男性

  • アンケート日時
    24年3月
  • 性別
    男性
  • 年齢
    30代
  • 所有資格 取得時年齢
    移動式クレーン運転士免許 22歳取得
  • 移動式クレーンを扱う仕事に就いた年齢
    20代
  • 資格取得のきっかけや動機
    20歳の時に定職にもつかずふらふらしていたところ、父親の知り合いにクレーン屋がいて、誘われたのをきっかけに就職。その流れで資格を取得した。
  • 資格取得に向けて行った勉強方法、勉強期間、費用
    教習所 10日ぐらいかかりました。
    費用は会社持ちだったのでいくらかわかりません。
  • 資格取得の難易度(1~5)
    難易度:3 普通
  • 取得した資格が現在の仕事でどのように役立っているか
    クレーン屋に就職して乗り手として働いているので、資格がないと話にならない状態。
    収入源になっている。
  • 資格取得後のキャリアプラン
    乗り手の資格というよりは、親父さんの仕事を告げるように頑張りたいと今は思っている。
    経営面を勉強したい。
  • 資格取得のメリット
    資格がないとそもそも働かないので、メリットというか絶対に必要。
    最初はもし今の会社が潰れても他の会社で乗り手として仕事は困らないなぁと思ったこともあった。
  • 資格取得のデメリット
    運転が苦手な人は無理だと思う。
    感覚や目の良さも大事なので、歳いってからはなかなか難しいとおもう。
    若いうちに取得して良かった。
  • 資格取得を目指す人へのアドバイス
    クレーンを扱う上で絶対に必要なので持っていたら強い資格だと思うし、食いっぱぐれることはない。
    ただし、それほど儲かる仕事ではないので、夢を持って取得する資格ではないかと思う。

30代 男性

  • アンケート日時
    24年3月
  • 性別
    男性
  • 年齢
    30代
  • 所有資格 取得時年齢
    移動式クレーン運転士免許 35歳取得
  • 移動式クレーンを扱う仕事に就いた年齢
    30代
  • 資格取得のきっかけや動機
    転職を機に、建設業界で新たなキャリアを築くため、移動式クレーン運転士免許を取得しました。
    以前から機械操作が好きで、高所作業にも抵抗がなかったため、クレーン運転士という仕事に興味を持っていました。
    安定した収入とスキルアップを目指し、思い切って資格取得に挑戦しました。
  • 資格取得に向けて行った勉強方法、勉強期間、費用
    教習所: 30日間 (10万円)
    独学: 3ヶ月 (参考書: 5千円)
  • 資格取得の難易度(1~5)
    難易度:3 普通
    移動式クレーン運転士免許の取得難易度は、学科試験は比較的易しいですが、実技試験は難易度が高いです。
    実技試験では、クレーンの操作技術だけでなく、安全確認や荷物の吊り下げなど、実践的なスキルが求められます。
  • 取得した資格が現在の仕事でどのように役立っているか
    現在私はクレーン運転士として勤務していないため、取得した資格を直接活かす機会はありません。
    しかし、資格取得のために学んだ法令や機械に関する知識は、現在の仕事でも役立っています。
    また、クレーン操作の経験は、機械操作全般に対する理解を深め、作業効率の向上に貢献しています。
  • 資格取得後のキャリアプラン
    将来的にクレーン運転士として働くことを目指しており、そのためには実務経験を積み、安全運転講習や技能講習を受講し、より高度な資格である移動式クレーン運転技能講習修了証(大型)の取得を目指します。
    また、建設現場での経験を活かし、将来的には現場監督や安全管理者などの職務にもチャレンジしたいと考えています。
  • 資格取得のメリット
    移動式クレーン運転士免許の取得は、建設業界で新たなキャリアを築くための第一歩となり、安定した収入とスキルアップの可能性を得られるだけでなく、機械操作の知識や経験を活かして、将来的には現場監督や安全管理者などの職務にもチャレンジできます。
  • 資格取得のデメリット
    移動式クレーン運転士免許の取得は、試験合格までの学習や教習費用、体力的な負担がデメリットとして挙げられます。
    また、高所作業への恐怖心や責任感の重圧も考慮する必要があります。
    さらに、取得後すぐに希望する職種に就けるとは限らず、実務経験を積むために努力が必要となります。
  • 資格取得を目指す人へのアドバイス
    移動式クレーン運転士免許の取得を目指す方は、学科試験対策だけでなく、実技練習に重点を置き、安全確認や荷物の吊り下げなど、実践的なスキルを磨くことが重要です。
    また、高所作業への適性や体力的な自信も確認し、取得後のキャリアプランも明確にしておくことをおすすめします。

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動画紹介

大阪特殊自動車学校さんのYOUTUBEに投稿している小型移動式クレーン技能講習の動画です。