
就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、販売士と書いてある求人があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 販売士1級、2級、3級の違い
- 資格取得に必要な試験
- 試験内容
- 合格率
- 資格取得に必要な学習
などが簡単に書いてあります。
販売に必要な商品知識や販売技術、仕入や在庫管理、マーケティングなどができるようになる資格
販売に必要な商品知識や販売技術、仕入や在庫管理、マーケティングなどができるようになる資格があります。
- 販売士
です。
販売士には、1級、2級、3級があります。
販売士1級、2級、3級は、日本商工会議所の実施するリテールマーケティング(販売士)検定試験に合格することで取得できます。
- 1級 店長や経営者レベル
トップマネジメント全般に関する商品計画や商品予算の策定、マーケティング政策の立案、人事・労務・財務管理といった知識が身につく - 2級 売場の管理者レベル
店舗管理に不可欠な従業員の育成や指導、仕入や在庫の管理といった知識が身につく - 3級 売場の販売員レベル
販売員として最も重要な接客マナーや販売技術といった接客業務に関する知識が身につく
1級販売士の資格コードは4101
2級販売士の資格コードは4102
3級販売士の資格コードは4103です。
大分類D営業・販売・サービス・保安関係 中分類41商品販売 |
|
免許・資格コード | 免許・資格内容 |
---|---|
4101 | 1級販売士 |
4102 | 2級販売士 |
4103 | 3級販売士 |
資格取得に必要な試験
リテールマーケティング(販売士)検定試験に学歴・年齢・性別・国籍などの受験資格はありません。
※1級、2級からの受験や、2・3級の併願受験ができます。
各等級の試験料のほかに、
資格取得後は更新手数料が2,060円がかかります。
(資格の有効期間は5年です)
1級
リテールマーケティング(販売士)検定試験1級は、全国にある商工会議所で年1回2月に行われています。
(申込みは商工会議所により違うので試験日の約2か月前から確認)
受験手数料は7,850円です。
試験科目・試験時間
リテールマーケティング(販売士)検定試験1級の試験科目は
- 小売業の類型
- マーチャンダイジング
- ストアオペレーション
- マーケティング
- 販売・経営管理
1級の試験は午前と午後に分かれています。
試験時間は
小売業の類型とマーチャンダイジングとストアオペレーションの3科目で120分
マーケティングと販売・経営管理の2科目で80分
の計200分です。
(受験する科目数により制限時間が異なります)
合格基準
リテールマーケティング(販売士)検定試験1級の合格基準は、
各科目100点満点とし、
筆記試験の得点が平均70点以上で、1科目ごとの得点が50点以上です。
試験科目の免除要件
過去試験の科目合格者
前回または前々回の試験で、科目合格者(筆記試験70点以上)は、今回の試験で、その科目が免除になります。
合格率
リテールマーケティング(販売士)検定試験1級の合格率です。
リテールマーケティング(販売士)検定試験1級合格率 | |||
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
2020.2.19(85回) | 909人 | 194人 | 21.34% |
2019.2.20(83回) | 995人 | 242人 | 24.32% |
2018.2.21(81回) | 979人 | 199人 | 20.32% |
2017.2.15(79回) | 1,038人 | 237人 | 22.83% |
2級
リテールマーケティング(販売士)検定試験2級は、全国にある商工会議所で年2回2月と7月に行われています。
(申込みは商工会議所により違うので試験日の約2か月前から確認)
受験手数料は5,770円です。
試験科目・試験時間
リテールマーケティング(販売士)検定試験2級の試験科目は
- 小売業の類型
- マーチャンダイジング
- ストアオペレーション
- マーケティング
- 販売・経営管理
2級の試験は前半と後半に分かれています。
試験時間は
小売業の類型とマーチャンダイジングの2科目で60分
ストアオペレーションとマーケティングと販売・経営管理の3科目で90分
の計150分です。
(販売・経営管理免除者は、後半の試験時間が60分)
合格基準
リテールマーケティング(販売士)検定試験2級の合格基準は、
各科目100点満点とし、
筆記試験の得点が平均70点以上で、1科目ごとの得点が50点以上です。
試験科目の免除要件
2級販売士養成講習会または養成通信教育講座を修了した者は
筆記試験の一部の科目が免除になります。
2級販売士養成講習会・養成通信教育講座修了者
2級販売士養成講習会の予備試験に合格した者
または
養成通信教育講座の全課程を履修しスクーリングを修了を修了した者は、直後2回目までの検定試験が免除になります。
販売・経営管理の1科目が免除になり、後半の試験時間が60分になります。
合格率
リテールマーケティング(販売士)検定試験2級の合格率です。
リテールマーケティング(販売士)検定試験2級合格率 | |||
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
2020.2.19(85回) | 4,916人 | 2,979人 | 60.59% |
2019.7.13(84回) | 4,702人 | 2,836人 | 60.31% |
2019.2.20(83回) | 5,175人 | 3,553人 | 68.65% |
2018.7.14(82回) | 5,071人 | 2,981人 | 58.78 |
2018.2.21(81回) | 5,632人 | 2,474人 | 43.92% |
3級
リテールマーケティング(販売士)検定試験3級は、全国にある商工会議所で年2回2月と7月に行われます。
(申込みは商工会議所により違うので試験日の約2か月前から確認)
受験手数料は4,200円です。
試験科目・試験時間
リテールマーケティング(販売士)検定試験3級の試験科目は
- 小売業の類型
- マーチャンダイジング
- ストアオペレーション
- マーケティング
- 販売・経営管理
で、試験時間は5科目で100分です。
(1科目免除者は80分、2科目免除者は60分)
合格基準
リテールマーケティング(販売士)検定試験3級の合格基準は、
各科目100点満点とし、
筆記試験の得点が平均70点以上で、1科目ごとの得点が50点以上です。
試験科目の免除要件
3級販売士養成講習会または養成通信教育講座を修了した者
商業経済検定試験の所定の科目に合格した者は
筆記試験の一部の科目が免除になります。
3級販売士養成講習会・養成通信教育講座修了者
3級販売士養成講習会の予備試験に合格した者
または
養成通信教育講座の全課程を履修し、スクーリングを修了を修了した者は、直後2回目までの検定試験が免除になります。
販売・経営管理の1科目が免除になり、試験時間が80分になります。
商業経済検定試験の所定科目合格者
商業経済検定試験の所定の科目に合格した者は、合格直後2回目までの検定試験が免除になります。
ビジネス基礎とマーケティングの合計2科目合格者は
マーケティングの1科目が免除に、試験時間が80分になります。
ビジネス基礎とマーケティングの2科目の合格と
経済活動と法、ビジネス経済A、ビジネス経済Bの3科目のうちいずれか1科目合計3科目合格者は
販売・経営管理とマーケティングの2科目が免除になり、試験時間が60分になります。
合格率
リテールマーケティング(販売士)検定試験3級の合格率です。
リテールマーケティング(販売士)検定試験3級合格率 | |||
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
2020.2.19(85回) | 8,125人 | 4,441人 | 54.65% |
2019.7.13(84回) | 7,534人 | 5,082人 | 67.45% |
2019.2.20(83回) | 9,244人 | 6,370人 | 68.90% |
2018.7.14(82回) | 8,418人 | 5,293人 | 62.87% |
2018.2.21(81回) | 10,485人 | 5,492人 | 52.37% |
資格取得に必要な学習
ハンドブック
ハンドブックによる独学です。
販売士ハンドブック(基礎編)
日本商工会議所のホームページに
- 1級検定試験は、このハンドブックから70%以上が出題される
- 2級検定試験は、このハンドブックから80%以上が出題される
- 3級検定試験は、このハンドブックから90%以上が出題される
と書いてありました。
養成講習会の受講
養成講習会を修了すると、講習会の直後に行われる2回の試験において、販売・経営管理の1科目が免除されます。
2級と3級の養成講習会が開催されています。
各商工会議所によって講習期間、1日の講習時間、講習料が違います。
(数日から3週間、13,000円から30,000円など)
2級
2級販売士養成講習会のカリキュラムです。
- 小売業の類型 4時間
流通と小売業の役割(1時間)
組織形態別小売業の運営特性(1時間)
店舗形態別小売業の運営特性(1時間)
中小小売業の課題と商業集積の方向性(1時間) - マーチャンダイジング 8時間
マーチャンダイジングの戦略的展開(1時間)
商品計画の戦略的立案(1.5時間)
販売計画の戦略的立案(1時間)
仕入計画の策定と仕入活動の戦略的展開(1時間)
販売政策の戦略的展開(1.5時間)
商品管理政策の戦略的展開(1時間)
物流政策の戦略的展開(1時間) - ストアオペレーション 6時間
戦略的ストアオペレーションの展開視点(1時間)
店舗運営サイクルの実践と管理(2時間)
戦略的ディスプレイの実施方法(1時間)
レイバースケジューリングプログラムの役割と仕組み(1時間)
人的販売の実践と管理(1時間) - マーケティング 7時間
リテールマーケティング戦略の考え方(1.5時間)
リテールマーケティング戦略の実施方法(1時間)
顧客戦略の展開方法(1時間)
リージョナルプロモーションの企画と実践(1時間)
商圏分析ならびに出店戦略の立案(1.5時間)
店舗(業態)開発の手順と実践(1時間) - 販売・経営管理 4時間
販売管理者の法令知識(1時間)
販売事務管理に求められる経営分析(1時間)
小売業の組織体制と従業員管理(1時間)
店舗施設などの維持管理(1時間) - 学習指導・支援 1時間
学習・受験上の注意、予備試験の実施ほか(1時間)
の計30時間です。
3級
3級販売士養成講習会のカリキュラムです。
- 小売業の類型 6時間
流通における小売業の基本(1時間)
組織形態別小売業の基本(2時間)
店舗形態別小売業の基本的役割(2時間)
商業集積の基本(1時間) - マーチャンダイジング 5.5時間
商品の基本(1時間)
マーチャンダイジングの基本(2時間)
商品計画の基本(0.5時間)
販売計画および仕入計画などの基本(0.5時間)
価格設定の基本(0.5時間)
在庫管理の基本(0.5時間)
販売管理の基本(0.5時間) - ストアオペレーション 4.5時間
ストアオペレーションの基本(2時間)
包装技術の基本(0.5時間)
ディスプレイの基本(2時間) - マーケティング 5時間
小売業のマーケティングの基本(1時間)
顧客満足経営の基本(1時間)
商圏の設定と出店の基本(1時間)
リージョナルプロモーションの基本(1時間)
顧客志向型売場づくりの基本(1時間) - 販売・経営管理 3時間
販売員の役割の基本(0.5時間)
販売員の法令知識(1時間)
小売業の計数管理(1時間)
店舗管理の基本(0.5時間) - 学習指導・支援 1時間
学習・受験上の注意、予備試験の実施ほか(1時間)
の計25時間です。
指定通信教育講座
2級と3級は
指定通信教育講座とスクーリングを修了すると、直後に行われる2回の試験において、販売・経営管理の1科目が免除されます。
1級の受講料は26,400円
2級の受講料は23,780円でスクーリングは8,360円
3級の受講料は22,000円でスクーリング は6,270円
(講習機関により多少違います)
※指定の通信教育講座を修了しないと、科目免除にならないので注意。
1級
1級販売士指定通信教育講座のカリキュラムです。
受講期間は6か月で在籍期間は12か月です。
- 小売業の類型
流通システムの変革と小売業の新たな役割
フランチャイズシステムの戦略的特性
店舗形態別小売業の戦略的特性
チェーンストアの戦略概論
商店街およびショッピングセンターの戦略的特性 - マーチャンダイジング
マーチャンダイジング戦略の概論
商品計画の策定と商品予算の実務
販売計画ならびに販売管理の戦略的策定
仕入計画と在庫管理の実務
戦略的商品管理の実務
システムの実際 - ストアオペレーション
店舗運営サイクルの戦略的展開
スペースマネジメントの戦略的展開
発注の戦略的展開
LSP(レイバースケジューリングプログラム)の戦略的展開
ローコストオペレーションの戦略的展開
人的販売と販売員指導の実際 - マーケティング
小売業のマイクロマーケティング戦略の実践
小売業のマーケティングの種類と特徴
ライフスタイルの変化とマーケティング戦略の展開方法
顧客戦略の実際
マーケティングリサーチの実際
出店戦略と商圏分析の実際
販売促進とプライシングの戦略的展開 - 販売・経営管理
小売業の管理組織の特徴
小売業の従業員管理と能力開発
小売業の戦略的キャッシュフロー経営
小売業の店舗に関する法律
小売業のリスクマネジメント
2級
2級販売士指定通信教育講座のカリキュラムです。
受講期間は6か月で在籍期間は12か月です。
- 小売業の類型
流通と小売業の役割
組織形態別小売業の運営特性
店舗形態別小売業の運営特性 - マーチャンダイジング
マーチャンダイジングの戦略的展開
商品計画の戦略的立案
販売計画の戦略的立案
仕入計画の策定と仕入活動の戦略的展開
販売政策の戦略的展開
商品管理政策の戦略的展開
物流政策の戦略的展開 - ストアオペレーション
店舗運営サイクルの実践と管理
戦略的ディスプレイの実施方法
作業割当の基本
レイバースケジューリングプログラム(LSP)の役割と仕組み
人的販売の実践と管理 - マーケティング
リテールマーケティング戦略の考え方
リテールマーケティングの展開に必要な商圏分析と出店戦略の実践
マーケットリサーチ(市場調査)の方法と進め方
リテールマーケティングの展開に必要なリージョナルプロモーションの実践~来店促進策(Pull戦略)、販売促進策(Push戦略)、購買促進策(Put戦略)の展開、インバウンド観光
顧客戦略の展開方法 - 販売・経営管理
販売管理者の法令知識
小売店経営における計数管理と計算実務
販売活動に求められる決算データと経営分析
小売業における組織の基本原則と従業員管理
店舗施設などの維持管理
2級
2級販売士指定通信教育講座のカリキュラムです。
受講期間は5か月で在籍期間は10か月です。
- 小売業の類型
流通における小売業の基本
組織形態別小売業の基本
店舗形態別小売業の基本的役割
商業集積の基本 - マーチャンダイジング
商品の基本
マーチャンダイジングの基本
商品計画の基本
販売計画および仕入計画などの基本
価格設定の基本
在庫管理の基本
販売管理の基本 - ストアオペレーション
ストアオペレーションの基本
包装技術の基本
ディスプレイの基本
作業割当の基本 - マーケティング
小売業のマーケティングの基本
顧客満足経営の基本
商圏の設定と出店の基本
リージョナルプロモーション(売場起点の狭域型購買促進)の基本
顧客志向型売場づくりの基本 - 販売・経営管理
販売員の役割の基本
販売員の法令知識
計数管理の基本
店舗管理の基本
最後に
試験実施期間が受験準備講習を開催していて、合格率も低くなく、取得しやすい資格だと思いました。
商工会議所、講習機関に多少の違いがあるので注意が必要です。
職業別で見ると幅広い業種の方が受験してるみたいです。
リテールマーケティング(販売士) 検定試験1級業種別受験比率 |
||
業種 | 受験者数 | 比率 |
---|---|---|
小売業 | 337人 | 33.87% |
卸売業 | 123人 | 12.36% |
製造業 | 112人 | 11.26% |
学生 | 106人 | 10.65% |
サービス業・飲食業 | 51人 | 5.13% |
コンサルタント業 | 57人 | 5.73% |
無職 | 14人 | 1.41% |
その他 | 195人 | 19.60% |
合計 | 995人 | 100.00% |
リテールマーケティング(販売士) 検定試験2級業種別受験比率 |
||
小売業 | 1,835人 | 35.46% |
---|---|---|
卸売業 | 358人 | 6.92% |
製造業 | 255人 | 4.93% |
学生 | 1,775人 | 34.30% |
サービス業・飲食業 | 238人 | 4.60% |
コンサルタント業 | 57人 | 1.10% |
無職 | 70人 | 1.35% |
その他 | 587人 | 11.34% |
合計 | 5,175人 | 100.00% |
リテールマーケティング(販売士) 検定試験3級業種別受験比率 |
||
小売業 | 2,334 | 25.25% |
---|---|---|
卸売業 | 463 | 5.01% |
製造業 | 259 | 2.80% |
学生 | 4,991 | 53.99% |
サービス業・飲食業 | 361 | 3.91% |
コンサルタント業 | 27 | 0.29% |
無職 | 135 | 1.46% |
その他 | 674 | 7.29% |
合計 | 9,244 | 100.00% |
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こちらのページに解約方法が書いてあります。
動画紹介
日本販売士協会さんのYOUTUBEに投稿している販売士資格PR動画の動画です。