自己都合退社による基本手当給付金支給期間

基本手当の支給がはじまるまで、待機期間と給付制限、基本手当の支給を受けることができる日数、基本手当の支給を受けることができる期間を書いていきます。

基本手当の支給開始

本人の意思に反する失業

本人の意思に反する失業の場合
基本手当は、離職後ハローワークに離職票の提出求職の申し込みを行った日(受給資格決定日)から失業の状態にある日が通算して7日(待機)に達していない間は基本手当の支給がされません。

離職票の提出と求職の申し込みを行った日の事を受給資格決定日
失業の状態にある日が通算して7日に達していない間を待機
といいます。

待機が満了した日の翌日からが基本手当支給の対象日となり、失業の認定を受けた日について基本手当が支給されます。

会社都合・定年での退社による基本手当給付の条件

離職日の翌日から1年が受給期間満了日になり、受給期間満了日を過ぎた給付期間については支給されませんので注意が必要です。
受給資格決定日から待機期間が始まるので離職票の提出が遅れてしまうと給付金の一部が支給されなくなる場合もあります。
(会社によっては離職票を受け取るまでに1か月かかる場合もあります。)
所定給付日数が330日の場合、離職日の翌日から1年間+30日間が受給期間満了日になります。

待機期間

失業給付により所得補償の必要がある失業状態か否かを確認するためと失業給付の濫用を防ぐために、受給資格者が失業給付を受けるための要件とされています。

自己都合・懲戒解雇による失業

自己都合・懲戒解雇による失業の場合
基本手当は、離職後ハローワークに離職票の提出求職の申し込みを行った日(受給資格決定日)から失業の状態にある日が通算して7日(待機)と3か月経過(給付制限)していない間は基本手当の支給がされません。

離職票の提出と求職の申し込みを行った日の事を受給資格決定日
失業の状態にある日が通算して7日に達していない間を待機
待機に加えた3か月の経過を給付制限
といいます。
※災害時における雇用保険の特例措置等で給付制限期間が短縮される場合があります。

待機に加え給付制限が満了した日の翌日からが基本手当支給の対象日となり、失業の認定を受けた日について基本手当が支給されます。

自己都合退社による基本手当給付金支給期間

離職日の翌日から1年が受給期間満了日になり、受給期間満了日を過ぎた給付期間については支給されませんので注意が必要です。
受給資格決定日から待機期間が始まるので離職票の提出が遅れてしまうと給付金の一部が支給されなくなる場合もあります。
(会社によっては離職票を受け取るまでに1か月かかる場合もあります。)

待機期間

失業給付により所得補償の必要がある失業状態か否かを確認するためと失業給付の濫用を防ぐために、受給資格者が失業給付を受けるための要件とされています。

給付制限

雇用保険の失業給付は、本人の意思に反して失業した方に対して生活の保障と再就職の援助を基本としています。

本人の意思により離職した場合であっても、長期間再就職できない状態が長期に及んだ場合、生活の保障が必要な状態になります。

一定の給付制限を設け、この期間が経過した後も引き続き失業している場合には、その時点から支給の対象としています。
給付制限中には、ハローワークの指定する日に職業相談を受ける必要があります。

※早期に就職した場合には、給付制限中であっても一定の要件のもとに就業手当再就職手当が支給されます。

基本手当の支給を受ける日数

所定給付日数

基本手当の支給を受けることのできる最長日数は、離職日における算定基礎期間、離職状況、離職時年齢に応じて下の表に定められています。
この日数を所定給付日数といいます。

算定基礎期間は、雇用保険被保険者として雇用された期間ですが、
以下の期間は除かれます。

  • 雇用保険の資格を喪失してから再び雇用保険に加入するまでの期間が1年を超える場合はそれ以前の期間
  • 失業等給付の受給を受けたことがある場合、受給資格決定に係る離職の日以前の期間
  • 雇用継続交流採用職員であった期間
  • 育児休業給付金の支給を受けた期間

※雇用保険の加入手続きは2年を限度に遡って行うことが可能でしたが、平成22年10月1日以降、雇用保険料が給与から天引きされていたことが明らかである場合、2年を超えて遡って雇用保険の加入手続きができますのでハローワークの窓口で相談してください。

倒産や解雇・雇い止め等による離職

倒産や解雇・雇い止め等による離職した場合の年齢、算定基礎期間別の所定給付日数です。

倒産や解雇・雇い止め等による離職所定給付日数
離職時等の年齢 算定基礎期間
1年未満
算定基礎期間
1年以上5年未満
算定基礎期間
5年以上10年未満
算定基礎期間
10年以上20年未満
算定基礎期間
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上
35歳未満
120日 180日 210日 240日
35歳以上
45歳未満
150日 240日 270日
45歳以上
60歳未満
180日 240日 270日 330日
60歳以上
65歳未満
150日 180日 210日 240日

障害者等の就職困難者

障害者等の就職困難者
離職時等の年齢 算定基礎期間
1年未満
算定基礎期間
1年以上
45歳未満 150日 300日
45歳以上65歳未満 360日

定年・自己都合・懲戒解雇・契約期間満了等による離職

定年・自己都合・懲戒解雇・契約期間満了等による離職した場合の年齢、算定基礎期間別の所定給付日数です。

定年・自己都合・懲戒解雇・契約期間満了等所定給付日数
離職時等の年齢 算定基礎期間
10年未満
算定基礎期間
10年以上20年未満
算定基礎期間
20年以上
全年齢共通 90日 120日 150日

障害者等の就職困難者

障害者等の就職困難者
離職時等の年齢 算定基礎期間1年以上
45歳未満 300日
45歳以上65歳未満 360日

基本手当の支給を受けることのできる期間

基本手当の支給を受けることができる期間は、離職日の翌日から1年間になります。

  • 所定給付日数が330日の場合、1年間+30日間
  • 所定給付日数が360日の場合、1年間+60日間

になり、これを受給期間といいます。
基本手当は、この期間内に所定給付日数の範囲内で支給されます。

受給期間が過ぎてしまうと、所定給付日数が残っていても基本手当は支給されないので注意が必要です。

受給期間を過ぎた場合の所定給付日数

  • 所定給付日数が300日で給付制限を受ける場合
    離職日の翌日から1年間に21日+3か月+所定給付日数-1年の期間を加えた期間が受給期間
  • 所定給付日数が360日で給付制限を受ける場合
    離職日の翌日から1年+60日間に21日+3か月+所定給付日数-(1年+60日)の期間を加えた期間が受給期間

となります。

  • 病気やけがなどにより、すぐに就業に付くことができない
  • 再就職手当の支給を受けたが、受給期間内に再離職した

場合、受給期間が延長される場合があります。

最後に

ほかの記事と同様で、自分の現在の状況から、どのような条件で雇用保険の受給ができるのか正確に知ることが大事です。
特に、受給期間満了日をが過ぎてしまい、支給されるべきものが給付されない、なんてことがないようにしましょう。

自分で調べることも大事ですが、ハローワークの人に相談して正確な状況を把握し、失敗のない活動ができるようにしましょう。