就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、熱絶縁施工技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 熱絶縁施工技能検定 1級、2級の違い
- 作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
熱絶縁施工に関する知識と技能を証明することができる資格
熱絶縁施工に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- 熱絶縁施工技能士
です。
熱絶縁施工技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催している熱絶縁施工技能検定に合格することで取得できます。
熱絶縁施工技能検定は建設関係の技能検定で
1級、2級があります。
選択作業は
- 熱絶縁施工作業(1級・2級)
- 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業(1級・2級)
です。
熱絶縁施工技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
- 2級建築施工管理技術検定(仕上げ種別)受験資格
- 登録保温基幹技能者講習受講資格
- 専任の者・主任技術者の資格
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 1級 保温保冷工事作業
保温保冷工事の段取り、施工仕様書により、保温保冷工事用材料の取付け・充てん、補助剤の取付け・こてぬり、防湿材の取付け、外装仕上げなどに関する技能・知識と、併せて、熱絶縁、関係法規、安全衛生などの知識も含まれ
保温保冷工事の段取り、高度な防湿材の取付け・外装仕上げができるレベル。 - 2級 保温保冷工事作業
保温保冷工事の段取り、施工仕様書により、保温保冷工事用材料の取付け・充てん、補助剤の取付け・こてぬり、防湿材の取付け、外装仕上げなどに関する技能・知識と、併せて、熱絶縁、関係法規、安全衛生などの知識も含まれ
保冷工事の段取りを含まず、通常の防湿材の取付け・外装仕上げができるレベル。 - 1級 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業
断熱工事の段取り、吹付け施工面の前処理、施工仕様書により、発泡準備、施工面への吹付け、表面仕上げなどに関する技能・知識と、併せて、熱絶縁、関係法規、安全衛生などの知識も含まれ
断熱工事の段取り、複雑な施工面への吹付け、高度な表面仕上げができるレベル。 - 2級 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業
断熱工事の段取り、吹付け施工面の前処理、施工仕様書により、発泡準備、施工面への吹付け、表面仕上げなどに関する技能・知識と、併せて、熱絶縁、関係法規、安全衛生などの知識も含まれ
保冷工事の段取りを含まず、通常の施工面への吹付け、通常の表面仕上げができるレベル。
1級熱絶縁施工技能士の資格コードは7118で
2級熱絶縁施工技能士の資格コードは7119です。
大分類G 定置機関・建設機械運転・電気・建設・土木工事・その他関連 中分類71 設備・内装工事 |
|
免許・資格コード | 免許・資格内容 |
---|---|
7118 | 1級熱絶縁施工技能士 |
7119 | 2級熱絶縁施工技能士 |
資格取得に必要な試験
熱絶縁施工技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
受験・応募資格・開催日程・合格基準
受験資格
熱絶縁施工技能検定は、どの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
熱絶縁施工技能検定受験資格 | ||||
受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | |||
---|---|---|---|---|
1級 | 2級 | |||
2級 合格後 |
||||
実務経験のみ | 2年 | 7年 | 2年 | |
専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
6年 | 不要 | ||
短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
5年 | |||
大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
4年 | |||
専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が 指定したものに限る) |
800時間以上 | 6年 | ||
1,600時間以上 | 5年 | |||
3,200時間以上 | 4年 | |||
短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 6年 | ||
普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 5年 | ||
2,800時間以上 | 4年 | |||
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | 1年 | 3年 | ||
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | 1年 | |||
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | 1年 | |||
職業訓練指導員免許取得 | 1年 | |||
長期養成課程の指導員訓練修了 | なし |
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
技能検定実施日程 | ||
前期 | 後期 | |
---|---|---|
実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
受験手数料
熱絶縁施工技能検定受験手数料 | |||
等級 | 実技試験 | 学科試験 | |
---|---|---|---|
35歳以上 | 35歳未満 | 全年齢 | |
1級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
2級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
合格基準
合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
1級 保温保冷工事作業
実技試験
1級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の実技試験は
製作等作業試験です。
1級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
施工法 | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 4時間30分 打切り時間 5時間
呼び径100Aの水道用硬質塩化ビニル管等で製作された試験台及び鋼管エルボに押出法ポリスチレンフォーム保温筒、ロックウール保温帯、けい酸カルシウム保温筒、溶融亜鉛めっき鋼板等を使用して、熱絶縁作業を行います。
試験科目
1級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の実技試験科目です。
- 保温保冷工事作業
保温保冷工事の段取り
保温保冷工事の施工
学科試験
1級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の学科試験科目です。
- 熱絶縁
熱絶縁の基礎知識 - 関係法規
建築基準法関係法令
消防法関係法令
廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令
特定物質等の規制等によるオゾン層の保護に関する法律関係法令
地球温暖化対策の推進に関する法律関係法令及び
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律関係法令のうち
熱絶縁工事に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 保温保冷施工法
日本産業規格に定める保温保冷工事施工標準、図示法及び
材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号
配管図の種類
保温保冷工事に使用する器工具及び機械の種類、用途及び使用方法
保温保冷工事の施工方法
保温保冷工事における欠陥の種類及び原因並びに
その防止方法及び補修方法
保温保冷工事の施工計画
保温保冷工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
保温保冷工事の対象となる設備の機器及び配管の種類及び機能
保温保冷工事の関連工事
の種類及び施工方法
保温保冷工事用材料の種類、規格、性質及び用途
2級 保温保冷工事作業
実技試験
2級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の実技試験は
製作等作業試験です。
2級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
施工法 | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 4時間 打切り時間 4時間30分
呼び径100Aの水道用硬質塩化ビニル管等で製作された試験台及び鋼管エルボに押出法ポリスチレンフォーム保温筒、ロックウール保温筒、ロックウール保温帯、けい酸カルシウム保温筒、ステンレス鋼板等を使用して、熱絶縁作業を行います。
試験科目
2級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の実技試験科目です。
- 保温保冷工事作業
保温保冷工事の施工
学科試験
2級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の学科試験科目です。
- 熱絶縁
熱絶縁の基礎知識 - 関係法規
建築基準法関係法令
消防法関係法令
廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令
特定物質等の規制等によるオゾン層の保護に関する法律関係法令
地球温暖化対策の推進に関する法律関係法令及び
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律関係法令のうち熱絶縁工事に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 保温保冷施工法
日本産業規格に定める保温保冷工事施工標準、図示法及び材料記号
並びにその建築製図通則に定める表示記号
配管図の種類
保温保冷工事に使用する器工具及び機械の種類、用途及び使用方法
保温保冷工事の施工方法
保温保冷工事における欠陥の種類及び原因並びにその防止方法及び補修方法
保温保冷工事の施工計画
保温保冷工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
保温保冷工事の対象となる設備の機器及び配管の種類及び機能
保温保冷工事の関連工事の種類及び施工方法
保温保冷工事用材料の種類、規格、性質及び用途
1級 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業
実技試験
1級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の実技試験は
製作等作業試験です。
1級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
施工法 | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業報告書 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 1時間20分 打切り時間 1時間40分
試験台の施工部(折板及びベニヤ)に硬質ウレタンフォーム吹付け発泡作業を行います。
試験科目
1級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の実技試験科目です。
- 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業
断熱工事の段取り
断熱工事の前処理
断熱工事の施工
学科試験
1級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の学科試験科目です。
- 熱絶縁
熱絶縁の基礎知識 - 関係法規
建築基準法関係法令
消防法関係法令
廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令
特定物質等の規制等によるオゾン層の保護に関する法律関係法令
地球温暖化対策の推進に関する法律関係法令及び
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律関係法令のうち
熱絶縁工事に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱施工法
日本産業規格に定める吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材、図示法及び
材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号
断熱工事に使用する機械の種類、特徴及び操作方法
断熱工事の施工方法
断熱工事における欠陥の種類及び原因並びにその防止方法及び補修方法
断熱工事の施工計画
断熱工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
断熱工事の対象となる建築物及び設備
断熱工事の関連工事の種類及び施工方法
断熱工事用原材料の種類、性質及び用途
2級 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業
実技試験
2級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の実技試験は
製作等作業試験です。
2級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
施工法 | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業報告書 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 1時間 打切り時間 1時間20分
試験台の施工部(ベニヤ)に硬質ウレタンフォーム吹付け発泡作業を行います。
試験科目
2級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の実技試験科目です。
- 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業
断熱工事の前処理
断熱工事の施工
学科試験
2級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の学科試験科目です。
- 熱絶縁
熱絶縁の基礎知識 - 関係法規
建築基準法関係法令
消防法関係法令
廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令
特定物質等の規制等によるオゾン層の保護に関する法律関係法令
地球温暖化対策の推進に関する法律関係法令及び
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律関係法令のうち熱絶縁工事に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱施工法
日本産業規格に定める吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材、図示法及び材料記号
並びにその建築製図通則に定める表示記号
断熱工事に使用する機械の種類、特徴及び操作方法
断熱工事の施工方法
断熱工事における欠陥の種類及び原因並びにその防止方法及び補修方法
断熱工事の施工計画
断熱工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
断熱工事の対象となる建築物及び設備断熱工事の関連工事の種類及び施工方法
断熱工事用原材料の種類、性質及び用途
合格率
熱絶縁施工技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
保温保冷工事作業
熱絶縁施工技能検定 保温保冷工事作業の合格率です。
熱絶縁施工技能検定合格率 保温保冷工事作業 |
|||
平成 29年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1級 | 426人 | 171人 | 40.14% |
2級 | 70人 | 35人 | 50.0% |
平成 28年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
1級 | 447人 | 189人 | 42.28% |
2級 | 56人 | 26人 | 46.42% |
吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業
熱絶縁施工技能検定 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業の合格率です。
熱絶縁施工技能検定合格率 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業 |
|||
平成 29年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1級 | 89人 | 34人 | 38.2% |
2級 | 85人 | 50人 | 58.82% |
平成 28年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
1級 | 83人 | 39人 | 46.98% |
2級 | 88人 | 60人 | 68.18% |
熱絶縁施工関連商品
動画紹介
株式会社 大島インシュレーションさんのYOUTUBEに投稿している【熱絶縁施工技能検定1級対策? オールハンドメイド フランジカバーの作り方 前編】株式会社大島インシュレーション チャンネルの動画です。