就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、建築板金技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 建築板金技能検定 1級、2級の違い
- 作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
建築板金に関する知識と技能を証明することができる資格
建築板金に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- 建築板金技能士
です。
建築板金技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催している建築板金技能検定に合格することで取得できます。
建築板金技能検定は建設関係の技能検定で、
1級、2級があります。
選択作業は
- 内外装板金作業(1級・2級)
- ダクト板金作業(1級・2級)
です。
建築板金技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
- 作業環境測定士試験の受験資格
- 労働安全コンサルタント試験の受験資格
- プレス機械作業主任者技能講習の講師の資格及び受講の一部免除
- ガス溶接作業主任者免許試験の受験資格・一部免除
- 2級建築施工管理技術検定(仕上げ種別)受験資格
- 登録建築板金基幹技能者講習受講資格
- 登録ダクト基幹技能者講習受講資格
- 専任の者・主任技術者の資格
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 1級 内外装板金作業
段取り、曲面製品の板金作業、屋根・雨どい・壁・天井工事、はぜ組みによる接合作業、リベット締めによる組立作業、接合などの内外装板金工事、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、建築板金加工法一般、建築板金用機械・器工具一般、材料力学、建築構造、製図、電気、安全衛生などに関する知識も含まれ
高度な板金工事作業と図面、仕様書などにより積算・見積りができるレベル。 - 2級 内外装板金作業
段取り、曲面製品の板金作業、屋根・雨どい・壁・天井工事、はぜ組みによる接合作業、リベット締めによる組立作業、接合などの内外装板金工事、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、建築板金加工法一般、建築板金用機械・器工具一般、材料力学、建築構造、製図、電気、安全衛生などに関する知識も含まれ
積算・見積りを除く通常の板金工事作業のレベル。 - 1級 ダクト板金作業
段取り、直線・わん曲・分岐部分の板金作業、各種相貫体の板金作業、はぜ組みによる接合作業、リベット締め・溶接による組立作業などのダクト製作、ダクト取付工事、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、建築板金加工法一般、建築板金用機械・器工具一般、材料力学、建築構造、製図、電気、安全衛生などに関する知識も含まれ
高度なダクト製作作業と図面、仕様書などにより積算・見積りができるレベル。 - 2級 ダクト板金作業
段取り、直線・わん曲・分岐部分の板金作業、各種相貫体の板金作業、はぜ組みによる接合作業、リベット締め・溶接による組立作業などのダクト製作、ダクト取付工事、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、建築板金加工法一般、建築板金用機械・器工具一般、材料力学、建築構造、製図、電気、安全衛生などに関する知識も含まれ
通常のダクト製作作業と積算・見積りが含まれていないレベル。
1級建築板金技能士の資格コードは5413
2級建築板金技能士の資格コードは5414です。
大分類F 製造関連技能 中分類54 金属加工 |
|
免許・資格コード | 免許・資格内容 |
---|---|
5413 | 1級建築板金技能士 |
5414 | 2級建築板金技能士 |
資格取得に必要な試験
建築板金技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
受験・応募資格・開催日程・合格基準
受験資格
建築板金技能検定は、どの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
建築板金技能検定受験資格 | ||||
受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | |||
---|---|---|---|---|
1級 | 2級 | |||
2級 合格後 |
||||
実務経験のみ | 2年 | 7年 | 2年 | |
専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
6年 | 不要 | ||
短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
5年 | |||
大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
4年 | |||
専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が 指定したものに限る) |
800時間以上 | 6年 | ||
1,600時間以上 | 5年 | |||
3,200時間以上 | 4年 | |||
短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 6年 | ||
普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 5年 | ||
2,800時間以上 | 4年 | |||
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | 1年 | 3年 | ||
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | 1年 | |||
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | 1年 | |||
職業訓練指導員免許取得 | 1年 | |||
長期養成課程の指導員訓練修了 | なし |
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
技能検定実施日程 | ||
前期 | 後期 | |
---|---|---|
実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
受験手数料
建築板金技能検定受験手数料 | |||
等級 | 実技試験 | 学科試験 | |
---|---|---|---|
35歳以上 | 35歳未満 | 全年齢 | |
1級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
2級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
合格基準
合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
1級 内外装板金作業
実技試験
1級建築板金技能検定 内外装板金作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級建築板金技能検定 内外装板金作業の実技試験は
製作等作業試験です。
1級建築板金技能検定 内外装板金作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
できばえ | |||
仕様誤り | |||
展開図 | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 4時間30分 打切り時間 5時間
板金工具及びはんだ付け工具を使用し、溶融亜鉛めっき鋼板(亜鉛鉄板)厚さ0.35mmを加工して、落とし口のついた谷どい状の製品を製作します。
試験科目
1級建築板金技能検定 内外装板金作業の実技試験科目です。
- 内外装板金作業
内外装板金工事の施工
積算及び見積り
学科試験
1級建築板金技能検定 内外装板金作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級建築板金技能検定 内外装板金作業の学科試験科目です。
- 建築板金加工法一般
切断加工及び曲げ加工の種類、特徴及び方法
展開図
板取り
電気溶接、ガス溶接及びガス切断
ボルト締め及びリベット締め - 建築板金用機械及び器工具一般
切断用機械の種類、用途及び使用方法
曲げ加工用機械の種類、構造、用途及び使用方法
プレス機械の種類及び使用方法
建築板金用器工具の種類、用途及び使用方法 - 材料力学
荷重、応力及びひずみ - 建築構造
建築物の主要部分の種類及び構造 - 製図
日本産業規格に定める図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号 - 電気
電気用語
電気機械器具の使用方法 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 内外装板金施工法
内外装板金用材料の種類、性質及び用途
内外装板金用機械及び器工具の種類、用途及び使用方法
内外装板金の加工の方法
内外装板金工事の施工計画
内外装板金工事に係る建築構造の種類及び特徴
屋根工事
雨どい工事
壁・天井工事
飾り金物の製作及び取付けの方法
防音、断熱及び結露防止
内外装板金工事の施工設備の種類及び用途
内外装板金工事の関連工事の種類
2級 内外装板金作業
実技試験
2級建築板金技能検定 内外装板金作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級建築板金技能検定 内外装板金作業の実技試験は
製作等作業試験です。
2級建築板金技能検定 内外装板金作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
できばえ | |||
仕様誤り | |||
展開図 | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 4時間 打切り時間 4時間30分
板金工具及びはんだ付け工具を使用し、溶融亜鉛めっき鋼板(亜鉛鉄板)厚さ0.35mmを加工して、落とし口のついた角どい状の製品を製作します。
試験科目
2級建築板金技能検定 内外装板金作業の実技試験科目です。
- 内外装板金作業
内外装板金工事の施工
学科試験
2級建築板金技能検定 内外装板金作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級建築板金技能検定 内外装板金作業の学科試験科目です。
- 建築板金加工法一般
切断加工及び曲げ加工の種類、特徴及び方法
展開図
板取り
電気溶接、ガス溶接及びガス切断
ボルト締め及びリベット締め - 建築板金用機械及び器工具一般
切断用機械の種類、用途及び使用方法
曲げ加工用機械の種類、構造、用途及び使用方法
プレス機械の種類及び使用方法
建築板金用器工具の種類、用途及び使用方法 - 材料力学
荷重、応力及びひずみ - 建築構造
建築物の主要部分の種類及び構造 - 製図
日本産業規格に定める図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号 - 電気
電気用語
電気機械器具の使用方法 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 内外装板金施工法
内外装板金用材料の種類、性質及び用途
内外装板金用機械及び器工具の種類、用途及び使用方法
内外装板金の加工の方法
内外装板金工事の施工計画
内外装板金工事に係る建築構造の種類及び特徴
屋根工事
雨どい工事
壁・天井工事
飾り金物の製作及び取付けの方法
防音、断熱及び結露防止
内外装板金工事の施工設備の種類及び用途
内外装板金工事の関連工事の種類
1級 ダクト板金作業
実技試験
1級建築板金技能検定 ダクト板金作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級建築板金技能検定 ダクト板金作業の実技試験は
製作等作業試験です。
1級建築板金技能検定 ダクト板金作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
できばえ | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 3時間30分 打切り時間 4時間
溶融亜鉛めっき鋼板を加工して、長方形の曲がりダクトに長円形の短管を取り付けます。
試験科目
1級建築板金技能検定 ダクト板金作業の実技試験科目です。
- ダクト板金作業
ダクトの製作
ダクトの取付工事の施工
積算及び見積り
学科試験
1級建築板金技能検定 ダクト板金作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級建築板金技能検定 ダクト板金作業の学科試験科目です。
- 建築板金加工法一般
切断加工及び曲げ加工の種類、特徴及び方法
展開図
板取り
電気溶接、ガス溶接及びガス切断
ボルト締め及びリベット締め - 建築板金用機械及び器工具一般
切断用機械の種類、用途及び使用方法
曲げ加工用機械の種類、構造、用途及び使用方法
プレス機械の種類及び使用方法
建築板金用器工具の種類、用途及び使用方法 - 材料力学
荷重、応力及びひずみ - 建築構造
建築物の主要部分の種類及び構造 - 製図
日本産業規格に定める図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号 - 電気
電気用語
電気機械器具の使用方法 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - ダクト板金施工法
ダクトの種類、特徴及び用途
ダクト板金用材料の種類、性質及び用途
ダクトの製作の方法
ダクトの取付けの方法
ダクトの付属品及び関連機器の種類、構造、機能及び用途
ダクト板金用機械及び器工具の種類、用途及び使用方法
ダクトの設計
ダクト板金工事に係る建築構造の種類及び特徴
ダクト取付工事の施工計画
ダクト取付工事の施工設備の種類及び用途
ダクト取付工事の関連工事の種類及び工程
2級 ダクト板金作業
実技試験
2級建築板金技能検定 ダクト板金作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級建築板金技能検定 ダクト板金作業の実技試験は
製作等作業試験です。
2級建築板金技能検定 ダクト板金作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 寸法精度 | 100 |
できばえ | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 3時間30分 打切り時間 4時間
溶融亜鉛めっき鋼板を加工して、正方形の曲がりダクトに円形の短管を取り付けます。
試験科目
2級建築板金技能検定 ダクト板金作業の実技試験科目です。
- ダクト板金作業
ダクトの製作
ダクトの取付工事の施工
学科試験
2級建築板金技能検定 ダクト板金作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級建築板金技能検定 ダクト板金作業の学科試験科目です。
- 建築板金加工法一般
切断加工及び曲げ加工の種類、特徴及び方法
展開図
板取り
電気溶接、ガス溶接及びガス切断
ボルト締め及びリベット締め - 建築板金用機械及び器工具一般
切断用機械の種類、用途及び使用方法
曲げ加工用機械の種類、構造、用途及び使用方法
プレス機械の種類及び使用方法
建築板金用器工具の種類、用途及び使用方法 - 材料力学
荷重、応力及びひずみ - 建築構造
建築物の主要部分の種類及び構造 - 製図
日本産業規格に定める図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号 - 電気
電気用語
電気機械器具の使用方法 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - ダクト板金施工法
ダクトの種類、特徴及び用途
ダクト板金用材料の種類、性質及び用途
ダクトの製作の方法
ダクトの取付けの方法
ダクトの付属品及び関連機器の種類、構造、機能及び用途
ダクト板金用機械及び器工具の種類、用途及び使用方法
ダクトの設計
ダクト板金工事に係る建築構造の種類及び特徴
ダクト取付工事の施工計画
ダクト取付工事の施工設備の種類及び用途
ダクト取付工事の関連工事の種類及び工程
合格率
建築板金技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
内外装板金作業
建築板金技能検定 内外装板金作業の合格率です。
建築板金技能検定平成29年合格率 内外装板金作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
1級 | 708人 | 329人 | 46.46% |
2級 | 462人 | 250人 | 54.11% |
建築板金技能検定平成28年合格率 内外装板金作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
1級 | 777人 | 366人 | 47.1% |
2級 | 478人 | 283人 | 59.2% |
ダクト板金作業
建築板金技能検定 ダクト板金作業の合格率です。
建築板金技能検定平成29年合格率 ダクト板金作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
1級 | 271人 | 102人 | 37.63% |
2級 | 152人 | 58人 | 38.15% |
建築板金技能検定平成28年合格率 ダクト板金作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
1級 | 320人 | 145人 | 45.31% |
2級 | 162人 | 84人 | 51.85% |
建築板金関連商品
動画紹介
Kaoru EndouさんのYOUTUBEに投稿している建築板金一級の動画です。