就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、表装技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 表装技能検定 1級、2級の違い
- 作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
表装に関する知識と技能を証明することができる資格
表装に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- 表装技能士
です。
表装技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催している表装技能検定に合格することで取得できます。
表装技能検定は木材・木製品・紙加工品関係の技能検定で
1級、2級があります。
選択作業は
- 表具作業(1級・2級)
- 壁装作業(1級・2級)
です。
表装技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
- 2級建築施工管理技術検定(仕上げ種別)受験資格
- 専任の者・主任技術者の資格
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 1級 表具作業
寸法取り・割出し・割付け、材料選定、裏打ち・切継ぎ・下張り・上張りの張り作業、仕口加工・仕上げ、材料種類判定、補修、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、表装一般、材料、意匠図案・色彩、建築概要、関係法規、安全衛生などに関する知識も含まれ
高度な張り作業・仕口加工・仕上げができる高度技能者のレベル。 - 2級 表具作業
寸法取り・割出し・割付け、材料選定、裏打ち・切継ぎ・下張り・上張りの張り作業、仕口加工・仕上げ、材料種類判定、補修、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、表装一般、材料、意匠図案・色彩、建築概要、関係法規、安全衛生などに関する知識も含まれ
通常の作業ができる中級技能者のレベル。 - 1級 壁装作業
採寸・割出し・割付け・裁断、材料選定、下地調整、直張り・袋張り(うけ張り)・ミシン張り・布団張りの仕上げ工法、材料種類判定、仕上げ面補修、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、表装一般、材料、意匠図案・色彩、建築概要、関係法規、安全衛生などに関する知識も含まれ
高度な下地調整、ミシン張り・布団張り仕上げを含んだ高度な仕上げができる高度技能者のレベル。 - 2級 壁装作業
採寸・割出し・割付け・裁断、材料選定、下地調整、直張り・袋張り(うけ張り)・ミシン張り・布団張りの仕上げ工法、材料種類判定、仕上げ面補修、積算・見積りなどに関する技能・知識と、併せて、表装一般、材料、意匠図案・色彩、建築概要、関係法規、安全衛生などに関する知識も含まれ
通常の下地調整、直張り・袋張り(うけ張り)仕上げができる中級技能者のレベルです。
1級表装技能士の資格コードは6601で
2級表装技能士の資格コードは6602です。
大分類F 製造関連技能 中分類66 その他の製造・制作 |
|
免許・資格コード | 免許・資格内容 |
---|---|
6601 | 1級表装技能士 |
6602 | 2級表装技能士 |
資格取得に必要な試験
表装技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
受験・応募資格・開催日程・合格基準
受験資格
表装技能検定は、どの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
表装技能検定受験資格 | ||||
受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | |||
---|---|---|---|---|
1級 | 2級 | |||
2級 合格後 |
||||
実務経験のみ | 2年 | 7年 | 2年 | |
専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
6年 | 不要 | ||
短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
5年 | |||
大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
4年 | |||
専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が 指定したものに限る) |
800時間以上 | 6年 | ||
1,600時間以上 | 5年 | |||
3,200時間以上 | 4年 | |||
短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 6年 | ||
普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 5年 | ||
2,800時間以上 | 4年 | |||
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | 1年 | 3年 | ||
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | 1年 | |||
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | 1年 | |||
職業訓練指導員免許取得 | 1年 | |||
長期養成課程の指導員訓練修了 | なし |
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
技能検定実施日程 | ||
前期 | 後期 | |
---|---|---|
実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
受験手数料
表装技能検定受験手数料 | |||
等級 | 実技試験 | 学科試験 | |
---|---|---|---|
35歳以上 | 35歳未満 | 全年齢 | |
1級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
2級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
合格基準
合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
1級 表具作業
実技試験
1級表装技能検定 表具作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級表装技能検定 表具作業の実技試験は
製作等作業試験です。
1級表装技能検定 表具作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 正確さ | 100 |
工作 | |||
できばえ | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 5時間 打切り時間 5時間30分
表側にへり布及びふくりんの付いた本紙を、裏側に斜めはぎで布と紙の重ね張りを行います。
試験科目
1級表装技能検定 表具作業の実技試験科目です。
- 表具作業
表具品の製作
表具品の補修
積算及び見積り
学科試験
1級表装技能検定 表具作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級表装技能検定 表具作業の学科試験科目です。
- 表装一般
表装の種類
表装作業に使用する器工具の種類及び用途
表装作業の関連工事の種類 - 材料
表装作業に使用する材料の種類、規格、性質及び用途 - 意匠図案及び色彩
表具、壁等の意匠図案
色彩 - 建築概要
建築物の主要部分の種類及び特徴
日本産業規格の建築製図通則 - 関係法規
建築基準法関係法令のうち、表装に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 表具工作法
表具品の種類、構造及び特徴
表具の工法
表具品の保存方法並びに
表具における欠陥の原因並びに
その防止方法及び補修方法
2級 表具作業
実技試験
2級表装技能検定 表具作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級表装技能検定 表具作業の実技試験は
製作等作業試験です。
2級表装技能検定 表具作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 正確さ | 100 |
工作 | |||
できばえ | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 4時間 打切り時間 4時間30分
表側に柄新鳥の子紙を張り、へり回りにすじの付いた布張りを、裏側にたてはぎで重ね張りを行います。
試験科目
2級表装技能検定 表具作業の実技試験科目です。
- 表具作業
表具品の製作
学科試験
2級表装技能検定 表具作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級表装技能検定 表具作業の学科試験科目です。
- 表装一般
表装の種類
表装作業に使用する器工具の種類及び用途
表装作業の関連工事の種類 - 材料
表装作業に使用する材料の種類、規格、性質及び用途 - 意匠図案及び色彩
表具、壁等の意匠図案
色彩 - 建築概要
建築物の主要部分の種類及び特徴
日本産業規格の建築製図通則 - 関係法規
建築基準法関係法令のうち、表装に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 表具工作法
表具品の種類、構造及び特徴
表具の工法
表具品の保存方法並びに
表具における欠陥の原因並びに
その防止方法及び補修方法
1級 壁装作業
実技試験
1級表装技能検定 壁装作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級表装技能検定 壁装作業の実技試験は
製作等作業試験です。
1級表装技能検定 壁装作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 正確さ | 100 |
工作 | |||
できばえ | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 4時間 打切り時間 4時間30分
一部に横板のある壁張り下地に布壁紙、ビニル壁紙、紙壁紙等を張ります。
試験科目
1級表装技能検定 壁装作業の実技試験科目です。
- 壁装作業
壁装の施工
壁装仕上げ面の補修
積算及び見積り
学科試験
1級表装技能検定 壁装作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級表装技能検定 壁装作業の学科試験科目です。
- 表装一般
表装の種類
表装作業に使用する器工具の種類及び用途
表装作業の関連工事の種類 - 材料
表装作業に使用する材料の種類、規格、性質及び用途 - 意匠図案及び色彩
表具、壁等の意匠図案
色彩 - 建築概要
建築物の主要部分の種類及び特徴
日本産業規格の建築製図通則 - 関係法規
建築基準法関係法令のうち、表装に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 壁装施工法
張り下地の種類、構造及び特徴
壁装の工法
壁装における欠陥の原因並びにその防止方法及び補修方法
2級 壁装作業
実技試験
2級表装技能検定 壁装作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級表装技能検定 壁装作業の実技試験は
製作等作業試験です。
2級表装技能検定 壁装作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
---|---|---|---|
製作等作業試験 | 製品 | 正確さ | 100 |
工作 | |||
できばえ | |||
仕様誤り | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 3時間30分 打切り時間 4時間
一部に横板のある壁張り下地に布壁紙、ビニル壁紙、紙壁紙等を張ります。
試験科目
2級表装技能検定 壁装作業の実技試験科目です。
- 壁装作業
壁装の施工
学科試験
2級表装技能検定 壁装作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級表装技能検定 壁装作業の学科試験科目です。
- 表装一般
表装の種類
表装作業に使用する器工具の種類及び用途
表装作業の関連工事の種類 - 材料
表装作業に使用する材料の種類、規格、性質及び用途 - 意匠図案及び色彩
表具、壁等の意匠図案
色彩 - 建築概要
建築物の主要部分の種類及び特徴
日本産業規格の建築製図通則 - 関係法規
建築基準法関係法令のうち、表装に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 壁装施工法
張り下地の種類、構造及び特徴
壁装の工法
壁装における欠陥の原因並びにその防止方法及び補修方法
合格率
表装技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
表具作業
表装技能検定 表具作業の合格率です。
表装技能検定合格率 表具作業 |
|||
平成 29年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1級 | 57人 | 22人 | 38.59% |
2級 | 30人 | 19人 | 63.33% |
平成 27年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
1級 | 63人 | 34人 | 53.96% |
2級 | 21人 | 9人 | 42.85% |
壁装作業
表装技能検定 壁装作業の合格率です。
表装技能検定合格率 壁装作業 |
|||
平成 29年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1級 | 402人 | 158人 | 39.30% |
2級 | 178人 | 98人 | 55.05% |
平成 28年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
1級 | 496人 | 242人 | 48.79% |
2級 | 175人 | 89人 | 50.85% |
表装関連商品
動画紹介
すご腕 動画さんのYOUTUBEに投稿している技 ~さらなる高みを目指して~表装(壁装作業)の動画です。