就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、電気製図技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 電気製図技能検定 1級、2級、3級の違い
- 作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
電気製図に関する知識と技能を証明することができる資格
電気製図に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- 電気製図技能士
です。
電気製図技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催している電気製図技能検定に合格することで取得できます。
電気製図技能検定は電気・精密機械器具関係の技能検定で、
1級、2級、3級があります。
選択作業は
- 配電盤・制御盤製図作業(1級・2級・3級)
です。
電気製図技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 1級 配電盤・制御盤製図作業
配電盤・制御盤・被制御機器(回転機・静止機等)を含めた回路設計・制御方式・保護方式の設計、配電盤・制御盤の配置図・組立図・接続図の作成、配電盤・制御盤の図面の検査・修正などの製図作業に関する技能・知識と、併せて、製図、配電盤・制御盤一般、電気、材料などに関する知識も含まれ
配電盤・制御盤・被制御機器(回転機・静止機等)を含めた回路設計・制御方式・保護方式の設計を含んだレベル。 - 2級 配電盤・制御盤製図作業
配電盤・制御盤・被制御機器(回転機・静止機等)を含めた回路設計・制御方式・保護方式の設計、配電盤・制御盤の配置図・組立図・接続図の作成、配電盤・制御盤の図面の検査・修正などの製図作業に関する技能・知識と、併せて、製図、配電盤・制御盤一般、電気、材料などに関する知識も含まれ
配電盤・制御盤・被制御機器(回転機・静止機等)を含めた回路設計・制御方式・保護方式の設計が含まれていないレベル。 - 3級 配電盤・制御盤製図作業
配電盤・制御盤の配置図・組立図の作成、簡単な配電盤・制御盤の接続図作成などの製図作業に関する技能・知識と併せて、製図、配電盤・制御盤一般、電気、材料などに関する知識も含まれ
2級に含まれている配電盤・制御盤の図面の検査・修正は含まれていないレベル。
※現在はCADによるコンピュータを用いた製図・設計がほとんどですが、製図の基礎を理解することを踏まえ、手書き作業による実技試験となっています。
1級電気製図技能士の資格コードは6632
2級電気製図技能士の資格コードは6633
3級電気製図技能士の資格コードは6634です。
| 大分類F 製造関連技能 中分類66 その他の製造・制作 |
|
| 免許・資格コード | 免許・資格内容 |
|---|---|
| 6632 | 1級電気製図技能士 |
| 6633 | 2級電気製図技能士 |
| 6634 | 3級電気製図技能士 |
資格取得に必要な試験
電気製図技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
受験・応募資格・開催日程・合格基準
受験資格
電気製図技能検定は、どの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
| 電気製図技能検定受験資格 | |||||||
| 受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1級 | 2級 | 3級 | |||||
| 2級 合格後 |
3級 合格後 |
3級 合格後 |
|||||
| 実務経験のみ | 2年 | 4年 | 7年 | 不要 | 2年 | 不要 | |
| 専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
6年 | 不要 | |||||
| 短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
5年 | ||||||
| 大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
4年 | ||||||
| 専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が 指定したものに限る) |
800時間以上 | 6年 | |||||
| 1,600時間以上 | 5年 | ||||||
| 3,200時間以上 | 4年 | ||||||
| 短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 6年 | |||||
| 普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 5年 | |||||
| 2,800時間以上 | 4年 | ||||||
| 専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | 1年 | 2年 | 3年 | ||||
| 応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | 1年 | ||||||
| 長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | 1年 | ||||||
| 職業訓練指導員免許取得 | 1年 | ||||||
| 長期養成課程の指導員訓練修了 | なし | ||||||
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
| 技能検定実施日程 | ||
| 前期 | 後期 | |
|---|---|---|
| 実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
| 受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
| 実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
| 実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
| 学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
受験手数料
| 電気製図技能検定受験手数料 | |||
| 等級 | 実技試験 | 学科試験 | |
|---|---|---|---|
| 35歳以上 | 35歳未満 | 全年齢 | |
| 1級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
| 2級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
| 3級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
| 3級(学生) | 12,100円 | 3,100円 | 3,100円 |
合格基準
合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
1級 配電盤・制御盤製図作業
実技試験
1級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験は
製作等作業試験です。
| 1級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
| 実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
|---|---|---|---|
| 製作等作業試験 | 作業1 | 100 | |
| 作業2 | |||
| 作業態度 | |||
製作等作業試験 試験時間 6時間
- 作業1
高圧受電設備の高圧・低圧回路の主回路概略単線接続図、過電流保護協調曲線及び整定表を作成するとともに部品表を完成し、動力変圧器二次側の短絡電流値を求めます。 - 作業2
非常用発電設備(高圧用)及びその負荷となる電動機(高圧用)を制御する展開接続図を作成します。
試験科目
1級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験科目です。
- 配電盤・制御盤製図作業
配電盤・制御盤の回路設計
配電盤・制御盤の組立図及び接続図の作成
学科試験
1級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の学科試験科目です。
- 製図
製図に関する日本産業規格
電気製図に関する日本産業規格その他の規格
用器画法 - 配電盤・制御盤一般
配電盤・制御盤及びその関連機器の種類、構造、性能及び用途 - 電気
電気及び磁気の基礎理論
電気機器等の制御方式及び保護方式
電気に関する規格及び省令
材料
金属材料の種類、特徴及び用途
導電材料、半導体材料及び絶縁材料の種類、特徴及び用途
2級 配電盤・制御盤製図作業
実技試験
2級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験は
製作等作業試験です。
| 2級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
| 実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
|---|---|---|---|
| 製作等作業試験 | 作業1 | 100 | |
| 作業2 | |||
| 作業態度 | |||
製作等作業試験 試験時間 6時間
- 作業1
高圧・フィーダ回路を収納する閉鎖配電盤の扉正面図を作成するとともに部品表及び部品配置図を完成させます。 - 作業2
2台の既設ポンプ用三相かご形誘導電動機のうち、1台を省エネのためインバータ装置付きに改造したあとの展開接続図をCWD方式で書きます。
試験科目
2級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験科目です。
- 配電盤・制御盤製図作業
配電盤・制御盤の組立図及び接続図の作成
学科試験
2級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の学科試験科目です。
- 製図
製図に関する日本産業規格
電気製図に関する日本産業規格その他の規格
用器画法 - 配電盤・制御盤一般
配電盤・制御盤及びその関連機器の種類、構造、性能及び用途 - 電気
電気及び磁気の基礎理論
電気機器等の制御方式及び保護方式
電気に関する規格及び省令
材料
金属材料の種類、特徴及び用途
導電材料、半導体材料及び絶縁材料の種類、特徴及び用途
3級 配電盤・制御盤製図作業
実技試験
3級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験の採点項目と配点です。
3級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験は
製作等作業試験です。
| 3級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
| 実施形式 | 採点項目 | 配点 | |
|---|---|---|---|
| 製作等作業試験 | 作品 | 100 | |
| 作業態度 | |||
- 製作等作業試験 試験時間 3時間
制御盤の外形図、誘導電動機起動用の主回路及び制御回路の展開接続図を作成するとともに電気用図記号表等を完成させます。
試験科目
3級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の実技試験科目です。
- 配電盤・制御盤製図作業
配電盤・制御盤の組立図及び接続図の作成
学科試験
3級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法
- 出題数 30問(真偽法30問)
- 試験時間 1時間
です。
試験科目
3級電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の学科試験科目です。
- 製図
製図に関する日本産業規格
電気製図に関する日本産業規格その他の規格
用器画法 - 配電盤・制御盤一般
配電盤・制御盤の種類及び用途 - 電気
電気及び磁気の基礎理論
電気機器等の種類、特徴及び用途
電気に関する省令 - 材料
金属材料の種類、特徴及び用途
導電材料、半導体材料及び絶縁材料の種類、特徴及び用途
合格率
電気製図技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
配電盤・制御盤製図作業
電気製図技能検定 配電盤・制御盤製図作業の合格率です。
| 電気製図技能検定合格率 配電盤・制御盤製図作業 |
|||
| 平成 29年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 151人 | 44人 | 29.13% |
| 2級 | 287人 | 140人 | 48.78% |
| 3級 | 89人 | 52人 | 58.42% |
| 平成 28年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
| 1級 | 172人 | 64人 | 37.2% |
| 2級 | 333人 | 174人 | 52.25% |
| 3級 | 48人 | 22人 | 45.83% |
電気製図関連商品
動画紹介
電気エンジニアのツボさんのYOUTUBEに投稿しているよく使用する図面はこれ！電気図面を５種類紹介！の動画です。
電気製図にて技能士の試験を受験したいと思っています。
まずは３級の試験を受験したいと思っているのですが、実技試験の問題は公開されているのですが
正解なるものがどこにも無く、独学で勉強しており、何をやると良いのかわからないでいます。
３級→２級と挑戦したいと思っていますが、まずは３級に試験に向け、やるべきことについて
ご指導いただけますと助かります。
なお、公表されている実技試験の問題は
制御盤の外形図、送風機用誘導電動機起動用シーケンスの単線接続図及びシーケンス図を作成するとともに電気用図記号表等を完成させる。試験時間＝3時間
となります。
よろしくお願いします。
中矢
中矢様。
コメントありがとうございます。
私は資格所有者ではございませんので、何らかの形で調査をいたしまして記事内に投稿いたしますので、しばらく時間がかかってしまいますがお待ちくださいませ。