就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、ガラス施工技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- ガラス施工技能検定 1級、2級の違い
- 作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
ガラス施工に関する知識と技能を証明することができる資格
ガラス施工に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- ガラス施工技能士
です。
ガラス施工技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催しているガラス施工技能検定に合格することで取得できます。
ガラス施工技能検定は建設関係の技能検定で
1級、2級があります。
選択作業は
- ガラス工事作業(1級・2級)
です。
ガラス施工技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
- 2級建築施工管理技術検定(仕上げ種別)受験資格
- 専任の者・主任技術者の資格
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 1級 ガラス工事作業
ガラス選定・寸法取り・板取りなどのガラス工事段取り、切断・加工・枠などへの取付け・はめ替え・住宅用サッシの組立て・調整加工・取付けなどの施工、積算・見積りなどのガラス工事に関する技能・知識と、併せて、施工法、材料、建築構造、製図、関係法規、安全衛生などに関する知識も含まれ
設計図・仕様書などによる積算及び見積りを含んだレベル。 - 2級 ガラス工事作業
ガラス選定・寸法取り・板取りなどのガラス工事段取り、切断・加工・枠などへの取付け・はめ替え・住宅用サッシの組立て・調整加工・取付けなどの施工、積算・見積りなどのガラス工事に関する技能・知識と、併せて、施工法、材料、建築構造、製図、関係法規、安全衛生などに関する知識も含まれ
設計図・仕様書などによる積算を含んだレベル。
ガラス施工技能士の資格コードはありません。
資格取得に必要な試験
ガラス施工技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
受験・応募資格・開催日程・合格基準
受験資格
ガラス施工技能検定は、どの等級からでも受験をすることができますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などで違いがあります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
ガラス施工技能検定受験資格 | ||||
受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | |||
---|---|---|---|---|
1級 | 2級 | |||
2級 合格後 |
||||
実務経験のみ | 2年 | 7年 | 2年 | |
専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
6年 | 不要 | ||
短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
5年 | |||
大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
4年 | |||
専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が 指定したものに限る) |
800時間以上 | 6年 | ||
1,600時間以上 | 5年 | |||
3,200時間以上 | 4年 | |||
短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 6年 | ||
普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 5年 | ||
2,800時間以上 | 4年 | |||
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | 1年 | 3年 | ||
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | 1年 | |||
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | 1年 | |||
職業訓練指導員免許取得 | 1年 | |||
長期養成課程の指導員訓練修了 | なし |
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
技能検定実施日程 | ||
前期 | 後期 | |
---|---|---|
実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
受験手数料
ガラス施工技能検定受験手数料 | |||
等級 | 実技試験 | 学科試験 | |
---|---|---|---|
35歳以上 | 35歳未満 | 全年齢 | |
1級 | 18,200円 | 18,200円 | 3,100円 |
2級 | 18,200円 | 9,200円 | 3,100円 |
合格基準
合格基準は、100点を満点として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
1級 ガラス工事作業
実技試験
1級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の実技試験の採点項目と配点です。
1級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の実技試験は
製作等作業試験、計画立案等作業試験です。
1級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業 実技試験の採点項目と配点 |
||
実施形式 | 採点項目 | 配点 |
---|---|---|
製作等作業試験 | 寸法精度 | 70 |
施工法 | ||
仕様誤り | ||
作業態度 | ||
作業時間 | ||
計画立案等作業試験 | 30 |
- 製作等作業試験 標準時間 2時間50分 打切り時間 3時間10分
与えられた試験台、図面等に基づいて、アルミサッシの組立て・取付け作業、板ガラスの切断・加工作業、板ガラスの方立工法・弾性シーリング工法・グレイジングガスケット工法による板ガラスの取付け作業、建築窓ガラス用フィルムの貼付け作業、鏡を想定したガラスの原寸図の製図・切断・加工・貼付け作業を行います。 - 計画立案等作業試験 試験時間 1時間45分
立面図や建具詳細図等に基づき、ガラスの適正な寸法とガラス工事に必要な費用の算出等について行います。
試験科目
1級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の実技試験科目です。
- ガラス工事作業
ガラス工事の段取り
ガラス工事の施工
積算及び見積り
学科試験
1級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
1級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の学科試験科目です。
- 施工法
ガラス工事の施工計画
ガラス工事の段取り
ガラス工事に使用する器工具及び機械の種類、用途及び使用方法
ガラス工事の施工設備の種類及び用途
ガラスの加工方法
ガラスの取付け工法
ガラス工事における養生
住宅用サッシの取付け方法
ガラス工事の関連工事の種類及び工程 - 材料
建築用板ガラスの種類、規格、性質及び用途
ガラスブロックの種類、規格、性質及び用途
建築用板ガラス及びガラスブロックの取付けに使用する材料の種類、規格、性質及び用途
わく、建具等の種類、規格及び構造
住宅用サッシの性能、種類、寸法及び用途
住宅用サッシの取付けに使用する材料の種類、規格及び用途
関連工事用材料の種類及び - 建築構造
建築構造の種類及び特徴
建築物の主要部分の種類及び構造 - 製図
日本産業規格の建築製図通則に定める表示記号 - 関係法規
建築基準法関係法令
(ガラス工事に関する部分に限る) - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識
2級 ガラス工事作業
実技試験
2級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の実技試験の採点項目と配点です。
2級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の実技試験は
製作等作業試験です。
2級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業 実技試験の採点項目と配点 |
||
実施形式 | 採点項目 | 配点 |
---|---|---|
製作等作業試験 | 寸法精度 | 100 |
施工法 | ||
仕様誤り | ||
作業態度 | ||
作業時間 |
- 製作等作業試験 標準時間 2時間20分 打切り時間 2時間40分
与えられた試験台、図面等に基づいて、アルミサッシの組立て・取付け作業、板ガラスの切断・加工作業、板ガラスの方立工法・弾性シーリング工法・グレイジングガスケット工法による板ガラスの取付け作業、建築窓ガラス用フィルムの貼付け作業を行います。
試験科目
2級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の実技試験科目です。
- ガラス工事作業
ガラス工事の段取り
ガラス工事の施工
積算
学科試験
2級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
2級ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の学科試験科目です。
- 施工法
ガラス工事の施工計画
ガラス工事の段取り
ガラス工事に使用する器工具及び機械の種類、用途及び使用方法
ガラス工事の施工設備の種類及び用途
ガラスの加工方法
ガラスの取付け工法
ガラス工事における養生
住宅用サッシの取付け方法
ガラス工事の関連工事の種類及び工程 - 材料
ガラス工事に使用する器工具及び機械の種類、用途及び使用方法
ガラス工事の施工設備の種類及び用途
ガラスの加工方法
ガラスの取付け工法
ガラス工事における養生
住宅用サッシの取付け方法
ガラス工事の関連工事の種類及び工程 - 材料
建築用板ガラスの種類、規格、性質及び用途
ガラスブロックの種類、規格、性質及び用途
建築用板ガラス及びガラスブロックの取付けに使用する材料の種類、規格、性質及び用途
わく、建具等の種類、規格及び構造
住宅用サッシの性能、種類、 寸法及び用途
住宅用サッシの取付けに使用する材料の種類、規格及び用途
関連工事用材料の種類及び性質 - 建築構造
建築構造の種類及び特徴
建築物の主要部分の種類及び構造 - 製図
日本産業規格の建築製図通則に定める表示記号 - 関係法規
建築基準法関係法令
(ガラス工事に関する部分に限る) - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識
合格率
ガラス施工技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
ガラス工事作業
ガラス施工技能検定 ガラス工事作業の合格率です。
ガラス施工技能検定合格率 ガラス工事作業 |
|||
平成 29年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1級 | 231人 | 113人 | 48.91% |
2級 | 176人 | 83人 | 47.15% |
平成 28年 |
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 |
1級 | 310人 | 179人 | 57.74% |
2級 | 159人 | 85人 | 53.45% |
ガラス施工関連商品
動画紹介
すご腕 動画さんのYOUTUBEに投稿している技 ~さらなる高みを目指して~ガラス施工の動画です。