就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら、製麺技能士という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 製麺技能検定作業の種類
- 資格取得に必要な試験
- 受験・応募資格・開催日程・合格基準
- 費用・試験科目
- 合格率
などが書いてあります。
製麺に関する知識と技能を証明することができる資格
製麺に関する知識と技能を証明することができる資格があります。
- 製麺技能士
です。
製麺技能士は、都道府県職業能力開発協会で開催している製麺技能検定に合格することで取得できます。
製麺技能検定は食料品関係の技能検定で単一等級です。
選択作業は
- 機械生麺製造作業
- 機械乾麺製造作業
- 手延べ干し麺製造作業
です。
製麺技能検定の合格者には
- 職業訓練指導員試験の一部・全部受験免除
などの特典があります。
技能検定合格者の特典 技能士に付与される資格はこちらです。
- 機械生麺製造作業
生麺の材料の選定、生地の調整(配合・ミキシング)、成形加工、仕上げ加工、製品検査、積算などの製麺作業に関する技能・知識と、併せて、
生地の調整・成形加工・仕上げ加工に使用する機械・装置・器工具の種類・用途・使用方法、生麺の熟成、生めん類の表示に関する公正競争規約、保存の方法、製造計画などとともに、
栄養・食品衛生の基礎理論、麺の種類・特徴、麺の材料・食品添加物の種類・性質・用途、麺の材料の成分等の検査法、関係法規(食品衛生法・計量法)、安全衛生などに関する知識も含まれる。 - 機械乾麺製造作業
乾麺の材料の選定、生地の調整、成形加工、仕上げ、製品検査、積算などの製麺作業に関する技能・知識と、併せて、
生地の調整・成形加工・仕上げ加工に使用する機械・装置・器工具の種類・用途・使用方法、乾麺の熟成、乾麺類の表示に関する規格・基準、保存の方法、製造計画などとともに、
栄養・食品衛生の基礎理論、麺の種類・特徴、麺の材料・食品添加物の種類・性質・用途、麺の材料の成分等の検査法、関係法規(食品衛生法・計量法)、安全衛生などに関する知識も含まれる。 - 手延べ干し麺製造作業
手延べ干し麺の材料の選定、生地の調整(配合・こね)、成形加工、仕上げ加工、製品検査など、製麺作業に関する技能・知識と、併せて、
栄養・食品衛生の基礎理論、麺の種類・特徴、麺に使用される材料及び食品添加物の種類・性質・用途・成分等の検査法、関係法規(JAS法・食品衛生法・計量法など)、安全衛生などに関する知識も含まれる。
製麺技能士の資格コードは6007です。
大分類F 製造関連技能 中分類60 飲食料品製造 |
|
免許・資格コード | 免許・資格内容 |
---|---|
6007 | 製麺技能士 |
資格取得に必要な試験
製麺技能検定は、実技試験と学科試験があります。
実技試験または学科試験のいずれか一方に合格した場合、次回以降の受検で免除を受けることができます。
(単一等級なので有効期限はありません)
免除要件の詳細はこちらに書いてあります。
受験・応募資格・開催日程
受験資格
製麺技能検定には、職業訓練歴、学歴、実務経験による受験資格があります。
技能検定試験の各等級の受検資格一覧表はこちらです。
製麺技能検定受験資格 | ||
受験対象者 | 必要となる実務経験年数 | |
---|---|---|
実務経験のみ | 3年 | |
専門高校卒業 専修学校(大学入学資格付与課程限)卒業 |
1年 | |
短大・高専・高校専攻科卒業 専修学校(大学編入資格付与課程)卒業 |
なし | |
大学卒業 専修学校(大学院入学資格付与課程)卒業 |
なし | |
専修学校または 各種学校卒業 (厚生労働大臣が指定したものに限る) |
800時間以上 | 1年 |
1,600時間以上 | 1年 | |
3,200時間以上 | なし | |
短期課程の普通職業訓練終了 | 700時間以上 | 1年 |
普通課程の普通職業訓練終了 | 2,800時間未満 | 1年 |
2,800時間以上 | なし | |
専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了 | なし | |
応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了 | なし | |
長期課程又は短期養成課程の指導員訓練修了 | なし | |
職業訓練指導員免許取得 | なし | |
長期養成課程の指導員訓練修了 | なし |
開催日程
技能検定試験は前期と後期に分かれて実施しています。
実施検定職種、日程はその年によって違います。
技能検定実施日程 | ||
前期 | 後期 | |
---|---|---|
実施公示 | 3月上旬 | 9月上旬 |
受験申請 | 4月上旬 | 10月上旬 |
実技試験問題の公表 | 6月上旬 | 11月下旬 |
実技試験 | 6月上旬から9月中旬 | 12月上旬から2月中旬 |
学科試験 | 7月中旬から9月上旬 | 1月中旬から2月上旬 |
※年度、都道府県で違いがあるので注意
費用・試験科目
資格取得に必要な費用
製麺技能士の取得に必要な費用は
- 実技試験手数料 18,200円
- 学科試験手数料 3,100円
合格基準
合格基準は、100点を満点として、原則として実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
機械生麺製造作業
実技試験
製麺技能検定 機械生麺製造作業実技試験の採点項目と配点です。
製麺技能検定 機械生麺製造作業実技試験は
製作等作業試験です。
- 製作等作業試験 標準時間 1時間10分 打切り時間 1時間30分
原料粉の判定をし、小麦粉及び食塩水又は加水溶液の使用量を見積りしたうえで、それぞれを秤量及び調製し、
ミキシング、複合、圧延・切出し、玉取りを行って、生うどん又は生中華麺を製造します。
製麺技能検定 機械生麺製造作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
製作等作業試験【A】生うどん | |||
---|---|---|---|
採点項目 | 配点 | ||
原料 | 原料粉の判定 | 100 | |
小麦粉の重量 | |||
食塩水の濃度(ボーメ度) | |||
食塩水の重量 | |||
複合麺帯のできばえ | |||
圧延作業 | 麺帯のかたより | ||
複合後及び 圧延ごとの麺帯の厚さ |
|||
製品 | 麺線の厚さ及び幅 | ||
食数 | |||
量目の平均値 | |||
量目のばらつき | |||
作業動作 | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
製麺技能検定 機械生麺製造作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
製作等作業試験【B】生中華麺 | |||
---|---|---|---|
採点項目 | 配点 | ||
原料 | 原料粉の判定 | 100 | |
小麦粉の重量 | |||
かんすい溶液の濃度 (ボーメ度) |
|||
加水溶液の重量 | |||
複合麺帯のできばえ | |||
圧延作業 | 麺帯のかたより | ||
複合後及び 圧延ごとの麺帯の厚さ |
|||
製品 | 麺線の厚さ及び幅 | ||
食数 | |||
量目の平均値 | |||
量目のばらつき | |||
作業動作 | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
試験科目
製麺技能検定 機械生麺製造作業の実技試験科目です。
- 機械生麺製造作業
材料の選定
生地の調整
成形加工
仕上げ
製品検査
積算
学科試験
製麺技能検定 機械生麺製造作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
製麺技能検定 機械生麺製造作業の試験科目です。
- 食品一般
栄養及び食品衛生の基礎理論 - 麺一般
麺の種類及び特徴 - 材料
麺の材料の種類、性質及び用途 - 関係法規
食品衛生法関係法令のうち、製麺に関する部分及び
計量法関係法令のうち適正な計量の実施に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 機械生麺製造法
生麺の生地の調整及び成形加工に使用する機械装置及び器工具の種類、用途及び使用方法
生麺の生地の調整の方法
生麺の生地の成形加工の方法
生麺の仕上げ加工に使用する機械、装置及び器工具の種類、用途及び使用方法
生麺の仕上げ加工の方法
生麺の熟成
生めん類の表示に関する公正競争規約
保存の方法
製品検査
製造計画
機械乾麺製造作業
実技試験
製麺技能検定 機械乾麺製造作業実技試験の採点項目と配点です。
製麺技能検定 機械乾麺製造作業実技試験は
判断等試験、計画立案等作業試験です。
製麺技能検定 機械乾麺製造作業 実技試験の採点項目と配点 |
||||
実施形式 | 採点項目 | 配点 | ||
---|---|---|---|---|
判断等試験 | 課題1 | 圧延切り出し機のロール操作 | 麺帯の歩留り | 70 |
麺帯の圧延寸法 | ||||
圧延作業 | ||||
作業動作 | ||||
課題2 | 塩水の調整 | 塩水のボーメ度 | ||
作業動作 | ||||
課題3 | 原料粉の判定 | |||
課題4 | 麺帯の加水率の判定 | |||
課題5 | 切刃番号の判定 | |||
課題6 | 麺の水分測定 | 測定値 | ||
作業動作 | ||||
計画立案等作業試験 | 30 |
判断等試験 課題1~課題6 試験時間 1時間程度
(試験会場の設備によって試験時間の延長等の可能性があります。)
- 課題1
圧延切り出し機を操作して、支給された麺帯(長さ2m、厚さ6mm)を試験当日指定された厚さの麺帯に圧延します。
圧延切り出し機のロールのギャップは、試し切り出しを行って調整をします。 - 課題2
指定されたボーメ度の高濃度食塩水約1ℓを調製し、これを用いて指定されたボーメ度の低濃度食塩水を調製します。 - 課題3
提示された5種類の原料粉の品名を目視、指触及び味覚により判定します。 - 課題4
提示された2種類の麺帯における食塩水の加水率を目視及び指触により判定します。 - 課題5
提示された3種類の麺線の切り出しに使用された切刃の番号を、目視及び指触により判定します。 - 課題6
赤外線水分計を用いて、提示された乾麺の水分測定を行います。
計画立案等作業試験 試験時間 1時間
与えられた製造条件下における使用機の選定及び食塩水の見積もり・調整、食塩含有量と乾麺平衡水分図、乾麺の保存等について行います。
※原料粉の指触、味覚等による判定の課題があります。
試験科目
製麺技能検定 機械乾麺製造作業の実技試験科目です。
- 機械乾麺製造作業
材料の選定
生地の調整
成形加工
仕上げ
製品検査
積算
学科試験
製麺技能検定 機械乾麺製造作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
製麺技能検定 機械乾麺製造作業の試験科目です。
- 食品一般
栄養及び食品衛生の基礎理論 - 麺一般
麺の種類及び特徴 - 材料
麺の材料の種類、性質及び用途 - 関係法規
食品衛生法関係法令のうち、製麺に関する部分及び
計量法関係法令のうち適正な計量の実施に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 機械乾麺製造法
乾麺の生地の調整及び整形加工に使用する機械、装置及び器工具の種類、用途及び使用方法
乾麺の生地の調整の方法
乾麺の生地の成形加工の方法
乾麺の仕上げ加工に使用する機械、装置及び器工具の種類、用途及び使用方法
乾麺の仕上げ加工の方法
乾麺の熟成
乾麺製造に関する日本農林規格等
保存の方法
製品検査
製造計画
手延べ干し麺製造作業
実技試験
製麺技能検定 手延べ干し麺製造作業実技試験の採点項目と配点です。
製麺技能検定 手延べ干し麺製造作業実技試験は
製作等作業試験です。
製麺技能検定 手延べ干し麺製造作業 実技試験の採点項目と配点 |
|||
製作等作業試験 | |||
---|---|---|---|
採点項目 | 配点 | ||
延ばし作業 | たるみの状態の変化 | 100 | |
かたよりの状態の変化 | |||
麺紐の太さ | |||
麺紐の重量 | |||
麺紐のできばえ | |||
乾燥作業 | たるみの状態の変化 | ||
麺線の太さ | |||
麺線の本数 | |||
麺線のできばえ | |||
作業動作 | |||
作業態度 | |||
作業時間 |
- 製作等作業試験1 標準時間 30分 打切り時間 40分
与えられた麺帯で油返し、細目、こなし作業を行い、各工程ごとに指定された太さに成形し、歩留りを計測します。 - 製作等作業試験2 標準時間 1時間30分 打切り時間 1時間40分
与えられた麺紐で小引き、室箱、門干し作業を行い、指定された太さに成形し、歩留りを計測します。
試験科目
製麺技能検定 手延べ干し麺製造作業の実技試験科目です。
- 手延べ干し麺製造作業
材料の選定
生地の調整
成形加工
仕上げ
製品検査
学科試験
製麺技能検定 手延べ干し麺製造作業の学科試験は
- 試験方式 真偽法及び四肢択一法
- 出題数 50問(真偽法25問 四肢択一法25問)
- 試験時間 1時間40分
です。
試験科目
製麺技能検定 手延べ干し麺製造作業の試験科目です。
- 食品一般
栄養及び食品衛生の基礎理論 - 麺一般
麺の種類及び特徴 - 材料
麺の材料の種類、性質及び用途 - 関係法規
食品衛生法関係法令のうち、製麺に関する部分及び
計量法関係法令のうち適正な計量の実施に関する部分 - 安全衛生
安全衛生に関する詳細な知識 - 手延べ干し麺製造法
手延べ干し麺の生地の調整の方法
手延べ干し麺の生地の成形加工の方法
手延べ干し麺の仕上げ加工の方法
手延べ干し麺の熟成
手延べ干し麺製造に関する日本農林規格等
保存の方法
製品検査
製造計画
合格率
製麺技能検定の合格率です。
受検申請者数に対して免除者も含む合格率です。
機械生麺製造作業
製麺技能検定 機械生麺製造作業の合格率です。
製麺技能検定平成29年合格率 機械生麺製造作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
単一等級 | 154人 | 112人 | 72.72% |
製麺技能検定平成27年合格率 機械生麺製造作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
単一等級 | 106人 | 90人 | 84.9% |
機械乾麺製造作業
製麺技能検定 機械乾麺製造作業の合格率です。
製麺技能検定平成29年合格率 機械乾麺製造作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
単一等級 | 29人 | 24人 | 82.75% |
手延べ干し麺製造作業
製麺技能検定 手延べ干し麺製造作業の合格率です。
製麺技能検定平成28年合格率 手延べ干し麺製造作業 |
|||
受検申請者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
単一等級 | 128人 | 77人 | 60.15% |
製麺関連商品
製麺関連商品です。
動画紹介
キンキンラーメン道TVさんのYOUTUBEに投稿している大成食品の製麺工場見学の動画です。