就職活動中に産業別で免許・資格・経験を調べていたら施設において核燃料物質等を取り扱う業務特別教育という資格があったので、就職活動が有利になりそうな資格なのか調べてみました。
このページには
- 加工施設・再処理施設・使用施設等・原子炉施設において核燃料物質等を取り扱う業務の違い
- 資格取得に必要な講習時間
- 資格取得に必要な講習受講料
などが簡単に書いてあります。
施設において核燃料物質等を取り扱うのに必要な資格
施設において核燃料物質等を取り扱うのに必要な資格があります。
- 加工施設等において核燃料物質等を取り扱う業務特別教育
- 原子炉施設において核燃料物質等を取り扱う業務特別教育
受講資格は18才以上です。
法的根拠
加工施設等において核燃料物質等を取り扱う業務
加工施設、再処理施設又は使用施設等内において核燃料物質若しくは使用済燃料(又はこれらによつて汚染された物を取り扱う業務
引用元: 労働安全衛生規則 第36条 第28号の2
原子炉施設において核燃料物質等を取り扱う業務
原子炉施設の管理区域内において、核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによつて汚染された物を取り扱う業務
引用元: 労働安全衛生規則 第36条 第28号の3
資格取得に必要な講習時間
加工施設において核燃料物質等を取り扱う業務
加工施設において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な学科時間は5.5時間です。
- 核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物に関する知識(1時間)
核燃料物質又は使用済燃料の種類及び性状(臨界に関することを含む。)
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された物の種類及び性状 - 加工施設、再処理施設又は使用施設等における作業の方法に関する知識(1.5時間)
管理区域に関すること
核燃料物質又はこれによって汚染された物の加工、運搬、貯蔵及び廃棄の作業の方法及び順序(偶発的な臨界の防止に関することを含む。)
核燃料物質によって汚染された設備の保守及び点検の作業の方法及び順序
外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視の方法
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去の方法
異常な事態が発生した場合における応急の措置の方法 - 加工施設、再処理施設又は使用施設等に係る設備の構造及び取扱いの方法に関する知識(1.5時間)
加工設備、放射性廃棄物の廃棄設備及びその他の設備の構造及び取扱いの方法 - 電離放射線の生体に与える影響(0.5時間)
電離放射線の種類及び性質
電離放射線が生体の細胞、組織、器官及び全身に与える影響 - 関係法令(1時間)
労働安全衛生法、労働安全衛生法施行令、労働安全衛生規則及び電離則中の関係条項
加工施設において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な実技時間は2時間です。
- 加工施設、再処理施設又は使用施設等における作業の方法及び同施設に係る設備の取扱い(2時間)
管理区域への立入り及び退去の手順
核燃料物質又はこれによって汚染された物の加工、運搬、貯蔵及び廃棄の作業(偶発的な臨界の防止に関することを含む。)
核燃料物質によって汚染された設備の保守及び点検の作業外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去
加工設備、放射性廃棄物の廃棄設備及びその他の設備の取扱い
異常な事態が発生した場合における応急の措置
の計7.5時間ですが、共通学科(1.4.5)を修了済みの場合免除。
再処理施設において核燃料物質等を取り扱う業務
再処理施設において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な学科時間は5.5時間です。
- 核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物に関する知識(1時間)
核燃料物質又は使用済燃料の種類及び性状(臨界に関することを含む。)
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された物の種類及び性状 - 加工施設、再処理施設又は使用施設等における作業の方法に関する知識(1.5時間)
管理区域に関すること
核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物の再処理、運搬、貯蔵及び廃棄の作業の方法及び順序(偶発的な臨界の防止に関することを含む。)
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された設備の保守及び点検の作業の方法及び順序
外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視の方法
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去の方法
異常な事態が発生した場合における応急の措置の方法 - 加工施設、再処理施設又は使用施設等に係る設備の構造及び取扱いの方法に関する知識(1.5時間)
再処理設備、放射性廃棄物の廃棄設備及びその他の設備の構造及び取扱いの方法 - 電離放射線の生体に与える影響(0.5時間)
電離放射線の種類及び性質
電離放射線が生体の細胞、組織、器官及び全身に与える影響 - 関係法令(1時間)
労働安全衛生法、労働安全衛生法施行令、労働安全衛生規則及び電離則中の関係条項
再処理施設において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な実技時間は2時間です。
- 加工施設、再処理施設又は使用施設等における作業の方法及び同施設に係る設備の取扱い(2時間)
管理区域への立入り及び退去の手順
核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物の再処理、運搬、貯蔵及び廃棄の作業(偶発的な臨界の防止に関することを含む。)
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された設備の保守及び点検の作業
外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去
再処理設備、放射性廃棄物の廃棄設備及びその他の設備の取扱い異常な事態が発生した場合における応急の措置
の計7.5時間ですが、共通学科(1.4.5)を修了済みの場合免除。
使用施設等において核燃料物質等を取り扱う業務
使用施設等において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な学科時間は5.5時間です。
- 核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物に関する知識(1時間)
核燃料物質又は使用済燃料の種類及び性状(臨界に関することを含む。)
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された物の種類及び性状 - 加工施設、再処理施設又は使用施設等における作業の方法に関する知識(1.5時間)
管理区域に関すること
核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物の使用、運搬、貯蔵及び廃棄の作業の方法及び順序(偶発的な臨界の防止に関することを含む。)
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された設備の保守及び点検の作業の方法及び順序
外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視の方法
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去の方法
異常な事態が発生した場合における応急の措置の方法 - 加工施設、再処理施設又は使用施設等に係る設備の構造及び取扱いの方法に関する知識(1.5時間)
放射線遮へいのための設備、気密設備及びその他の設備の構造及び取扱いの方法 - 電離放射線の生体に与える影響(0.5時間)
電離放射線の種類及び性質
電離放射線が生体の細胞、組織、器官及び全身に与える影響 - 関係法令(1時間)
労働安全衛生法、労働安全衛生法施行令、労働安全衛生規則及び電離則中の関係条項
使用施設等において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な実技時間は2時間です。
- 加工施設、再処理施設又は使用施設等における作業の方法及び同施設に係る設備の取扱い(2時間)
管理区域への立入り及び退去の手順
核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物の使用、運搬、貯蔵及び廃棄の作業(偶発的な臨界の防止に関することを含む。)
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された設備の保守及び点検の作業外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去
放射線遮へいのための設備、気密設備及びその他の設備の取扱い異常な事態が発生した場合における応急の措置
の計7.5時間ですが、共通学科(1.4.5)を修了済みの場合免除。
原子炉施設において核燃料物質等を取り扱う業務
原子炉施設において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な学科時間は5時間です。
- 核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物に関する知識(0.5時間)
核燃料物質又は使用済燃料の種類及び性状核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された物の種類及び性状 - 原子炉施設における作業の方法に関する知識(1.5時間)
管理区域に関すること
核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物の運搬、貯蔵及び廃棄の作業の方法及び順序
核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された設備の保守及び点検の作業の方法及び順序 外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視の方法
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去の方法
異常な事態が発生した場合における応急の措置の方法 - 原子炉施設に係る設備の構造及び取扱いの方法に関する知識(1.5時間)
原子炉、放射性廃棄物の廃棄設備及びその他の設備の構造及び取扱いの方法 - 電離放射線の生体に与える影響(0.5時間)
電離放射線の種類及び性質
電離放射線の種類及び性質
電離放射線が生体の細胞、組織、器官及び全身に与える影響 - 関係法令(1時間)
法、令、安衛則及び電離則中の関係条項
原子炉施設において核燃料物質等を取り扱う業務の修了に必要な実技時間は2時間です。
- 原子炉施設における作業の方法及び同施設に係る設備の取扱い(2時間)
管理区域への立入り及び退去の手順
核燃料物質若しくは使用済燃料又はこれらによって汚染された物の運搬、貯蔵及び廃棄の作業核燃料物質又は使用済燃料によって汚染された設備の保守及び点検の作業
外部放射線による線量当量率及び空気中の放射性物質の濃度の監視
天井、床、壁、設備等の表面の汚染の状態の検査及び汚染の除去
原子炉、放射性廃棄物の廃棄設備及びその他の設備の取扱い異常な事態が発生した場合における応急の措置
の計7時間です。
資格取得に必要な講習受講料
共通学科(1.4.5)を修了済みの場合5.5時間コースになります。
核燃料物質等を取扱業務特別教育受講料 | |||||
コース | 日程 | 教習機関A | |||
---|---|---|---|---|---|
9時間 | 1日 | 19,800円 | |||
5.5時間 | 1日 | 11,000円 |
最後に
短期間、低価格で取得できる資格だと思いますが、講習を開催している機関が少なく取得が難しそうです。
自分が必要な資格と講習名、受講内容をしっかりと確認した方がよさそうです。
核燃料物質関連商品
中央労働災害防止協会から
核燃料物質等取扱業務特別教育テキスト 原子力発電所編
核燃料物質等取扱業務特別教育テキスト 核燃料施設編
が出版されているのですが、購入先が見つかりませんでした。
福島産業保健総合支援センターで貸し出しを行っています。
動画紹介
AtomicPile123456789さんのYOUTUBEに投稿している世界初の施設「オンカロ」[1/2] 使用済核燃料の最終処分場inフィンランドの動画です。